「短期退職が出てしまいました」
東京労働局に提出する平成28年度(平成28年4月~平成29年3月)の
職業紹介事業報告書を作成しています。
振り返れば
今期はお一人、入社3か月で短期退職された方を出してしまいました。
短期退職ゼロが3年半続いた時期がありましたが
前期に続き今期もお一人、出してしまいました。
当社も厳選してご紹介し
クライアントも何度も面接や会食をされ
慎重に採用されました。
内定前のレファレンスチェックの評価も抜群でした。
「この方は将来、このクライアントの中核になるだろう」
と確信してご紹介したのですが
結果はわずか3か月での退職となり
非常に残念な記憶として
頭に焼き付いています。
「ご縁が無かった」 と言ってしまうのは簡単ですが
当社のような零細エージェントにおいて
それは許されない事です。
キャンディデートが入社後にご活躍されてハッピー。
そのご活躍によって、クライアントもハッピー。
その二つのハッピーがそろってこそ
当社もハッピーになります。
人材紹介コンサルタントの方々であれば
どなたも同様にお考えだと思います。
従って、極力短期退職はゼロにしないと
エージェントとしての介在価値が失われてしまいます。
そのためにも
今回の短期退職のケースから学ぶべき事を学び
同じ失敗を繰り返さないようにする必要があります。
今回の失敗から学んだ事は、下記の三点です。
1 転職経験が無い人材は、よくよくケアが必要です。
⇒ある程度のご年齢になってから、初めて転職される方々は
異なる業界や異なる社風に対する免疫力が強くない人が多いので
その辺は入社前後に十分ケアする必要があります。
2 大手企業からベンチャー企業へ転職される方は、特にケアが必要です。
⇒上記1と同様ですね。異文化に対する免疫力が不足しがちです。
3 年収を下げて転職される方は、更にケアが必要です。
⇒入社する時は、それなりの覚悟と勢いがありますので
それほど年収減に関して気にならなくても
何かの壁にぶつかってしまうと、急に年収減が気になり始めるのです。
従って
「そこまでリスクテイクしても、本当に転職したいんですね?
今回の転職によって、貴方の人生の目的に本当に近づけるのですね?
これまでの環境・経歴・年収などを一旦ゼロリセットする覚悟はありますか?」
というような事を、何度も事前に確認する必要があります。
もちろん、採用選考プロセスにおいては
クライアントもキャンディデートも当社も
その確認ができていたつもりなんです。
それでも三者が全て前向きな状況の中では
何度も後ろ向きの確認はしにくいので
最終的には勢いで入社してしまうわけですね。
ですから
「そんな失敗事例を本当にゼロにできるのか?」
と言われますと
「必ずできます」
とは、正直言い難いです。
しかし
「ゼロに近づける努力はします」
とは言えます。
従って、過去の失敗事例を忘れずに
ボタンの掛け違いを極力少なくするしかありません。
永遠に続く短期退職との闘いです。
「ひとつの事でも
なかなか
思うようには
ならぬものです
だからわたしは
ひとつの事を
一生けんめい
やっているのです」 みつを
合掌。