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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「How many より How to のマネジメントを」

「How many より How to のマネジメントを」

多くの人材紹介会社では

それぞれ独自に設定したKPIがあると思います。

ただ、ベテランコンサルタントが多い企業など

全くKPI管理をしていない会社もあります。

しかし、毎年新卒を多数採用している会社や

未経験者を中途採用している会社は

若手コンサルタントの早期育成・早期戦力化に注力しており

日々の営業活動をKPIで管理している会社が多いです。

・担当クライアント数は何社ぐらい必要か?

・求人は何件ぐらい必要か?

・スカウトメールは何件ぐらい必要か?

・面談は何件ぐらい必要か?

・毎週何件ぐらいの紹介件数が必要か?

・毎週何件ぐらいの面接件数が必要か?

などというプロセス指標を決めるわけですが

基本的に多くの人材紹介会社は逆算方式で指標を決めています。

要するに、毎月2件の成約を上げるためには

・何件の内定が必要か? *内定辞退率を考慮に入れて算出する。

・仮に内定が4件必要ならば、何件の面接件数が必要か?

・その面接件数をキープするには、何件の紹介件数が必要か?

・その紹介件数をキープするには、どのような求人が何件あればいいか?

上記のように、何件の成約を上げたいか? いくらの売上を上げたいか?

という目標数値から逆算して、KPIを設定してますよね。

しかし、人材紹介営業においては

この設定に若干難しい部分があります。

その人材紹介コンサルタントが担当する

業界や職種、年収層、地域などによって

難易度(成約率)に大きな違いがあるからです。

従って、全てのコンサルタントを十把一絡げにして

同一のKPIにあてはめるのは無理があるのです。

その結果、全員に無理に同じKPI数値をあてはめると

不平不満の元になったり

KPIを無視するコンサルタントが大多数になってしまいます。

これによって、「KPIの独り歩き」 が起こると

まさに、絵に描いた餅になってマネジメント機能不全に

陥ってしまうのです。

それでも強硬にKPIマネジメントを続けると

コンサルタントに過重労働を課す結果となり

異常な長時間労働をしているコンサルタントもいます。

その結果、多数の離職者を出している人材紹介会社が実在します。

本来、KPIに無理がある場合は

その中身を精査しなければなりません。

単純に考えると

担当企業数も求人件数も紹介件数も面接件数も

最少で目標達成できる状態が

最も生産性が高い事になります。

また、この仕事は

クライアント企業側だけでは考えられませんので

キャンディデート獲得においても

最も効率の良い手段を考える必要があります。

ここは、人材コンサルタント個々人のスキルや

担当業界や職種や平均単価によって

柔軟に可変性を持たせるのが

人材紹介会社のマネジメントの肝です。

何でも指標は同一ではなく

個々人の特徴を把握した上で

柔軟に運用するのが管理職の役目です。

・毎年大量採用を実施するクライアントを担当している。

・非常に難しい専門職種求人を多数担当している。

・単価の低い求人を数多く担当している。

など、コンサルタント個人の現状を十分把握した上で

より効率的に売上を上げるにはどうするか?

という指針や指導が大変重要です。

しかし、現状の業績が悪いので

「もっと活動量を増やせ!!」

というような根拠のない指導をしているというお話もよく伺います。

ここでポイントになってくるのが、管理者の現場感覚です。

管理者がメンバーに対して

プレーヤーとして効率良く売上を上げるための動きを

リアルに伝えられるかという事ですね。

人材紹介業のマネジメントは

このリアルで具体的な指導ができないと

経験の浅い若い人たちを育てる事は難しいです。

既に、マネージャーとして成果を上げておられる方々には

釈迦に説法のお話ですが

異業界から人材紹介業に新規参入する企業が増えた現状では

上記のような基本的なマネジメント方針を確立できず

なかなか事業が立ち上がらない会社も多いのが事実なのです。

ビジネスは常に変化をしていますが

その事業の軸となる重要な考え方やマネジメント方針は

軽視できないものだと感じさせられます。

「柔軟心
 やわらかいあたま
 やわらかいこころ
 わか竹のような」                             みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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