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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「過去の判断を悔やむより?」

「過去の判断を悔やむより?」

先日、人材紹介コンサルタントを志望されているAさんのご相談をお受けしました。

Aさんは以前、Kさんというベテランコンサルタントの方のご紹介で

今の会社に転職されたそうです。

その時、Kさんに言われた事に感銘を受けて

人材紹介コンサルタントの仕事に興味を持ったそうです。

その時のお話の内容は、下記のようなものだったそうです。

Aさん:「私は前回の転職活動の事をとても後悔しているんです。
     もっと慎重によく考えて企業選びをして面接に臨むべきでした。」

Kさん:「今の会社に入った事を後悔していらっしゃるのですか?」

Aさん:「いえ、そういうわけではないのですが・・・。
     ただ、転職活動のやり方次第で
     もっと自分に合う会社を見つけられたのではないかと思います。
     転職活動は初めてでしたし
     よくわからない事も多かったのです。」

Kさん:「なるほど。
     具体的にはどんな点を後悔されているのですか?」

Aさん:「今の会社の事に関しても
     担当コンサルタントの方からの情報を鵜呑みにして
     自分自身であまり調べていませんでした。
     それで入社してみたら
     知らなかった事が次々にわかってきたんです。
     他に選考が進んでいた企業もあったのですが
     その比較もしないまま
     先に結果が出た現職に気持ちが向いてしまって
     勢いで決めてしまいました。
     面接の日程調整もうまくできませんでした。
     今となれば、あの時進んでいた他社の方が
     自分にとって良い選択だったように思えます。
     実際こうしてまた転職活動をする羽目になってしまいました。」

Kさん:「あの時、別の会社を選択していたら
     今また転職活動をしなくても良かったと
     そのようにお考えなのですね?」

Aさん:「はい、転職してからわかった事が色々ありますから。」

Kさん:「なるほど、お気持ちはよくわかります。
     でもAさん、私はこのように思うのです。
     その時の状況そのものが
     Aさんのその時の全てだったのではないでしょうか?
     『たら・れば』は
     時間が経過し未来から過去を見てしか言えない事です。
     従って、その時のAさんの選択は
     やはり今の道以外にはなかったのではないでしょうか?
     それこそが「ご縁」だったのではないでしょうか?
     現職とのご縁があってこそ、今のAさんがあります。
     ちゃんと成果も上げて
     立派にキャリアを積まれているではないですか?
     もちろん、今回は悔いのない転職活動をいたしましょう。
     私も全力でサポートさせていただきます。
     ただ、数年経って振り返ってみたら
     『あの時こうしていれば』と
     また思う事もあるかもしれません。
     従ってやはり、その時の答がその時の全てなのです。
     その事を心に留めておいていただけませんか?」

Kさんの言葉には含蓄がありますね。

Aさんに対して真摯に向き合おうとする姿勢も伝わります。

Aさんは、Kさんの言葉で自分の考えを改めたそうです。 

人は誰でも

後悔する選択はしたくないと思っているでしょう。

従って、様々な場面で考え悩みながら

あらゆる選択をしているのだと思います。

ただ、過去を振り返って

『たら・れば』 を言う事は簡単ですが

その時々の判断は

未来から見て行う事はできません。

従って、Kさんがおっしゃるように

「その時の判断は、その時のその人の全て」

なのでしょう。

そう考えると、少し気持ちが楽になる気もします。

転職活動においては

タイミングも含めて理想通りにならない事がたくさんあります。

「ご縁」と言うのはそういうものですね。

我々はそんな現実の中で

「その人にとってどれが最も正しい選択か?」

という正解を求めるのではなく

キャンディデートの方々が

気持ちよく納得して選択できるようにサポートする事が

大切なのだろうと感じます。

まさに 「一期一会」 ですね。

「そのとき
 どう動く」                             みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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