ホーム > 社長ブログ > 「正反対のマネジメント」

社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「正反対のマネジメント」

「正反対のマネジメント」

先日、現役の人材紹介コンサルタントであり

且つ、管理職のSさんとマネジメントに関するお話をしました。

Sさん:「マネジメントスタイルって、本当に人それぞれですね。
     どのやり方が正しいとか
     間違っているとか
     そういう決まりは無いと思います。
     また、メンバーの性格や能力によっても
     合う合わないというのはあると最近感じています。」

私:「Sさんご自身は、どんなマネジメントスタイルだと思ってるんですか?
   勝手ながら私の想像では
   Sさんはロジカルでコミュニケーションにもメリハリがあるので
   部下にはわかりやすくて
   やりやすいんじゃないでしょうか?」

Sさん:「私は細かい部分まで几帳面なので
     メンバーに対しても結構細かいかもしれません(笑)。
     最近、別のチームからA君という若手が異動して来たんですが
     A君の前の上司だったCさんの話を聞いて
     ちょっとびっくりしたんですよね。」

私:「へー、どんな所ですか?」

Sさん:「Cさんの事は、あまり詳しく知らなかったのですが
     A君の話を聞いていると
     私と真逆のマネジメントスタイルだなと思いました。」

私:「へー、そうなんですね。
   具体的にどう違うんですか?」

Sさん:「私はメンバーが仕事を進めやすいように
     かなり具体的な指示を出しています。
     最終的な目標は何かというゴールを設定して
     そのゴールまでのストーリーも作って
     細かく指示しているような気がします。
     それに対して、Cさんのやり方は
     『これ自分で考えてやっておいて』
     みたいな感じなんですよ。
     メンバーは、すぐに答が見つからず困るかもしれませんが
     自分で考える機会が増えるんです。
     それは結果として
     メンバーの成長に繋がるやり方かもしれないと感じました。」

私:「なるほど、答を言わずにメンバーに考えさせるわけですね。
   それはメンバーも悩む事が多いでしょうが
   マネージャーの方も難しいかもしれませんね。
   その後、メンバーがアウトプットしたものをどう評価するか?
   という責任と課題がありますね。」

Sさん:「そうなんですよね。
     私は、メンバーに的外れな事をさせてしまうと時間の無駄になるから
     こちらで細かく指示してきた部分もあるんです。
     短期的に見れば効率的かもしれませんが
     A君を見ているとCさんのマネジメントスタイルで育ったから
     こんなに成長したんだなと感じる部分もあります。
     人を育てるのは難しいですね。」

時々、上司に対する不満として

「明確な指示を出してくれない」

というお話をされる方がいます。

そういう方は、Sさんのように具体的な指示を出してくれる上司の下で

長く働いて来たような方が多いです。

従って、そういうマネジメントスタイルに慣れてしまっているのです。

その時の仕事内容や社員の能力によっては

そのように細かい指示の下でやらなければ

成り立たない仕事もあります。

ただ、営業職の場合

マネージャーCさんように

あえて答を言わずに部下に考えさせるというやり方も

必要な時があるかもしれません。

その結果として、短期的には生産性が下がる事もあるでしょう。

しかし、そこはマネージャーとして

根気よくじっと我慢しなければなりません。

これは、親の子供に対する教育を考えても同じですね。

「常に先回りをしない」

という事が大切なのだと思います。

それでも仕事においては

速く効率的に物事を進めなければいけないケースもあります。

部下の能力によっては

細かく具体的な指示を出してあげる必要もあります。

そこの加減が難しい部分ですね。

Sさんは、ご自身のマネジメントスタイルを

客観的に分析し改善しようという

謙虚な姿勢をお持ちで素晴らしいと思います。

何事もこれで良しと自己満足せずに

試行錯誤しながら、より良い道を探す努力が

成長に繋がります。

釈迦に説法で恐縮ですが

管理職の皆さんは

今一度ご自身のマネジメントスタイルを

客観的に見直しみてはいかがでしょうか?

「まだまだダメという
 自己否定
 これでいいという
 自己肯定
 両方必要だね」                           みつを

合掌。

記事の一覧に戻る

コンサルタントによる転職相談
ご登録はこちら

プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

カテゴリー

アーカイブ

このページのトップへ