「できるマネージャーは褒め上手」
Aさんは、経験20年以上のベテラン人材紹介コンサルタントです。
先日お会いした時、下記のようなお話をしました。
Aさん:「最近、うちのB君が
リーダーとして頑張ってくれていまして
チームも大変良い雰囲気で助かっています。」
私:「そうですか、B君は人材コンサルタントとしても優秀ですが
穏やかで人当たりも良いので
誰からも好かれるでしょう?」
Aさん:「そうなんですよ。
彼を見ていて感心するのは
人を褒めるのが実にうまいんですよ。
私達世代だと上司には怒られて当たり前で
上司も怒ってなんぼみたいなところが
ありましたからね。
私のマネジメントではもう古いですね(笑)。」
私:「なるほど、そうですか。
確かに昔は上司に褒められる事はあまりなかったですね。
自分がバカだったからでしょうが。」
Aさん:「最近の若い人は叱られなれてない人も多いので
ちょっと叱られただけでも
萎縮してしまう事があるんですよね。
よく考えたら、できていない点を指摘すればいいだけなので
そんなに叱る必要もないのですが
私も短気なところがあって
つい怒ってしまう事があります。
かと言って、褒めているかというと
それもできてないんですよ。
大切なのはマネジメントによって
部下の長所を引き出す事ですから
褒める事によって伸びるのであれば
大いに褒めてあげるべきですね。」
私:「そうですね。
我々はあまり『褒め上手』ではないかもしれませんね。」
Aさん:「そうなんです。
自分も褒められる事に慣れていないし
褒める事にも慣れていないからでしょうか?
でも、今更私が突然褒めだしたら
それこそ社員は戸惑ってしまうでしょうから
褒め役はB君に任せて
私は叱り役で憎まれ役のままでいます(笑)。」
私:「そういう役割分担も大切じゃないですか?
大事なのはバランスですよね。
褒めるべき時は大いに褒めてあげて
叱るべき時は、はっきり叱ってあげるという
メリハリが大事なんでしょう。」
最近では子育てにおいても
「褒める」事の重要性を説いていらっしゃる方が多いですね。
人は誰でも褒められれば嬉しいですし
もっと頑張ろうと思いますよね。
マネジメントにおいても
部下を褒めてあげる事の効果は大きいと思います。
「マネジメントの父」 と呼ばれるドラッカーも
「人の弱みには目をつぶり、強みを発揮させよ」
と説いています。
褒めるという事は
相手をよく見ていなければできません。
管理職は、褒めるべき点より
失敗やできなかった点ばかりが目がいきがちですが
褒め上手のB君は
日頃からメンバーの事をよく見ているのでしょう。
管理職の方々は
部下をよく見て褒めてあげていますか?
是非、実践してみてください。
「名もない草も
実をつける
いのちいっぱいの
花を咲かせて」 みつを
合掌。