「ネットの口コミを気にしすぎない方がいいですよ」
「今、仕事で少し悩んでいます」
という、CA(キャリアアドバイザー)Aさんのお話を伺いました。
Aさんは異業界から人材紹介会社に転職し
CA(キャリアアドバイザー)として約2年働いています。
私:「最近、お仕事の調子はどうですか?
もうすっかりこの仕事にも慣れたでしょう?」
Aさん:「おかげ様で何とかやっています。
職場の雰囲気も良くて楽しいです。
ただ、数日前に少し落ち込む事がありまして・・・。」
私:「どうしたんですか?」
Aさん:「ネットでおそらく自分の事だろうと思うクレームと言いますか
中傷に近い書き込みがありました。」
私:「そうなんですか、心当たりはあるんですか?」
Aさん:「少しあります。
しかし、失礼な対応をした覚えはないんです。
ただ、何と言いますか
そのキャンディデートの方とは
何となく相性が良くない感じはありました。
こちらの意図する事がうまく伝わらない感覚でした。
その方の真意もわかりづらかったです。」
私:「なるほど。
多くの方々とお会いしますから
時にはそういう事もありますよね。
失礼な事をしたわけではないのであれば
あまり気にしない方がいいと思いますよ。
もちろん、その時の対応で改善すべき点はなかったのか?
もう一度思い返してみる事は必要だと思います。」
Aさん:「そうですね。
自分でも気づかない内に
何か相手が不快に感じるような
対応をしていたかもしれません。
顧客満足を高めるというのは難しいものですね。」
私:「そう思います。
例えば、飲食店やホテルなどでも
たくさんの書き込みがありますが
100人いて100人全員から
最高の評価をもらうのは難しいですよね。
同じサービスや対応でも
人によって感じ方が違いますからね。」
Aさん:「確かにそうですね。
私は全ての人から高評価をもらおうと
構えすぎているのかもしれませんね。」
私:「確かに、全てのキャンディデートに対して
最善のサービスをしようという姿勢は大切だと思います。
ただ、ネット上で良い評価をもらう事が目的ではないですから
その事ばかり考えて
委縮してしまうのは本末転倒かもしれませんね。
良い転職をしていただくために
厳しいお話をしなければならない場面もあるでしょうし
その結果、相手がそれを不満と感じる事もあるかもしれません。」
Aさん:「おっしゃる通りですね。
自分が信じる事を一生懸命やるだけですね。」
私:「その通りだと思います。
ただ、押し付けや思い込みはよくありませんから
何らかの評価を受けた時は
自分の対応を見直したり
上司や同僚など周囲の意見を聞いてみる事も大切だと思います。
Aさんの誠実なお人柄はよくわかっていますから
大丈夫だと思います。
あまり悩まずに頑張ってください。」
Aさん:「ありがとうございます。
元気が出ました!!」
最近は、ネットにあらゆる商品やサービスの評価を書く
という事が当り前になってきて
人材紹介コンサルタントのサービスに関しても
様々な口コミが書かれています。
「なるほど」 と思うクレームもあれば
誹謗中傷に近いものもあるでしょう。
どんな人でも悪い口コミ(評価)を書かれれば
あまりいい気分はしませんよね。
憤りを感じたり、落ち込んだりする人もいるでしょう。
人材紹介会社にとって
求職者の方々はビジネスモデル上での顧客ではありませんが
求人企業と同様に大切なお客様です。
従って、人材コンサルタントの皆さんは
できるだけ良いサービスをしたいと
努力されている方が多いと思います。
しかし、人間同士ですから
意志疎通がうまく行かなかったり
誤解を招いたりする事もあります。
良くない評価を受けた時
自分の対応に至らない点があれば
反省して改善する事も必要です。
しかし、必要以上に神経質になり
無難に対応する事に終始してしまうと
本当に思う事を腹を割って話せなくなったり
厳しい現実を伝える事ができなくなってしまったりする恐れもあります。
クレームやトラブルを減らすためにも
うまく行かなかった事例や
気になった事例こそ
周囲のコンサルタントと共有する事が大切だと思います。
人間同志ですから
どうしても相性が悪い場合は
担当コンサルタントを変える事もできます。
一件のクレームを
一人の人材紹介コンサルタントの事例に留めず
顧客満足に関して気をつけるべき要点に関して
日常から社内で共有しておく事が
大切なのではないでしょうか?
「まだまだ
ダメという
自己否定
これでいい
という
自己肯定
両方必要だね」 みつを
合掌。