「最強のライバルはリクルーターだ!!」
昨今、業務の効率化や人員の適正化を図るために
様々な業務において
アウトソーシングのサービスを利用する企業が増えていますね。
人材紹介業も広い意味では
「採用業務」
の一部をアウトソースされているものです。
事務のルーティンワークなど標準化しやすい業務や
教育次第で誰にでもできる仕事は
どんどんアウトソーシングの対象になっています。
また、システムによって処理できるものは
人がやっていた仕事が
コンピュータの仕事に変わっています。
この流れは
今後の労働市場に対して大きな影響を及ぼすでしょう。
既に、様々な分野で変化は起きています。
そんな状況下
従来は外部業者にアウトソースしていた業務を内製化し
インハウスで行うという逆の動きもあります。
アウトソースする事によって
生産性が上がり人件費を抑制できるというメリットがある一方で
社内において当該業務のノウハウが喪失されるとか
商品やサービスの品質を落としてしまう恐れがあるとか
社内の機密情報などセキュリティー上のリスクが発生するとか
様々な不安要素やデメリットもあるからです。
かつてリーマンショックによって
苦境を経験した小売や飲食チェーンを展開する大手企業が
その後、正社員の採用人数を増やしたというニュースがありました。
一見、ビジネスの潮流に逆行するように見えますが
リーマンショックのような大不況において
非正規社員を無制限に増やすより
一定数以上の正社員を採用して教育し
自社のコアコンピタンスを再強化する事によって
不況を乗り切る力をつける事こそが大変重要である
という事を、多くの企業が認識した結果かもしれません。
アウトソースするのか?
インハウスでやるのか?
は短期的な人件費抑制や利益確保だけを目的として
判断してはならないという事ですね。
その一例として
最近、大企業で採用業務をアウトソースする
「採用代行(RPO)」 が増えている一方で
「ダイレクトリクルーティング」 に注力し
社内のリクルーターにアグレッシブな採用活動をさせるケースも増えていますね。
精密な計数分析やきめ細かいノウハウを駆使して
自社の採用活動をレベルアップさせている
凄腕のリクルーターもいます。
競合の人材紹介会社よりも
「最強のライバルはリクルーターだ!!」
という時代が来ているのではないでしょうか?
リクルート時代の後輩も
大手IT企業のリクルーターとして頑張っています。
社内で抱えているリクルーター(インサイダー)と
外部の人材紹介コンサルタント(アウトサイダー)とでは
頼りがいが違いますよね。
しかし、転職というものは
タイミングと人の気持ちに大きく左右されるものですから
リクルーターだけには頼れないのも現実だと思います。
我々は 「アウトソーサー」 としての立場を認識し
胡坐(あぐら)をかく事なく
常時、サービスレベルの向上に努める必要に迫られています。
景気が悪くなれば
多くの企業が採用を抑制するばかりではなく
「採用業務の内製化」 が一気に加速する可能性が高い事を
しっかり認識しておく必要があります。
「生きているうち
はたらけるうち
日のくれぬうち」 みつを
合掌。