「最強の引き留め:転職するぐらいなら、その会社に出向しろ!!」
以前、大変優秀なキャンディデートのAさんが複数社に内定され
熟慮の上で、X社様に入社される決意をされました。
しかし、問題はその後の
現職企業との退職交渉でした。
若くして部長職という要職に就かれており
会社の中では要です。
更に、人材紹介コンサルタントとしても
社内トップの業績であったものですから
簡単に辞められるわけがありません。
直属の役員には渋々退職を認めてもらいましたが
問題は最強の創業オーナー経営者との交渉でした。
・ステップ1:「バカヤロー!!冗談を言うな。」
・ステップ2:「わかった。やりたい事があったら何でもやらせてやるから
うちの会社の中で自由にやればいい。」
・ステップ3:「逆に、内定先の会社の社員を引っ張って来て、事業を立ち上げろ。」
・ステップ4:「その会社で働いているふりをしながら、午後と土日はうちで働け。」
・ステップ5:「転職は許さんが、その会社に出向するなら許す。
お前の給料は俺が払うから出向しろ!!」
大変お世話になっているオーナー経営者に
ここまで言われたら嬉しいでしょうし
「何とか円満退職したい」
とのお気持ちで懸命に粘り強く交渉されました。
その結果、最後は飲みながら
・ステップ6:「仕方ないな。わかった。
2年の期限付きで転職する事を許可するが
2年後には必ず戻って来い。
そして毎月、俺の所に業務報告に来い!!」
という事になり
何とか転職する事を許可されました。
このオーナー経営者の方は
「次世代の経営をAさんに任せたい」
と思っていらっしゃるようです。
私は、Aさんが何とか退職できる事になってホッとはしましたが
Aさんのお気持ちと同じく
「そこまでかわいがってくれるオーナー経営者さんとの人間関係を
失わないでいただきたい」
と考えておりました。
人と人とのつながりは
一生大切にしなければいけませんよね。
私自身の経験からも
今でもリクルート時代の上司や仲間たちと飲める事や
JAC時代のオーナーや仲間たちと飲める事
在籍は短期間ではありましたが
未だにマンパワーグループの方々とも交流がある事は
大変貴重な財産です。
これらの人たちとのつながりが
これまでのビジネス人生の全てと言ってもいいです。
従って、Aさんが粘り強く交渉され
人間関係をこわさずに円満退職できた事は
素晴らしいと思いますし
今後も良好な関係を維持していただきたいと考えております。
Aさん、大変お疲れ様でした。良かったですね。
「人の世の幸不幸は
人と人とが逢うことから
はじまる
よき出逢いを」 みつを
合掌。