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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「採用代行(RPO)の利点と責任」

「採用代行(RPO)の利点と責任」

採用代行とかRPOとか言われて

かなり以前から盛んになっていますよね。

このサービスを専業とする企業もありますね。

約20年前のリクルート人材センター時代ですが

IT業界の外資大量採用企業数社に対して

幾人かの貴重なメンバーを

クライアント企業の採用担当者の一員として

常駐派遣させていただきました。

今後の人材紹介業のサービスを考えるにあたって

人材紹介会社もアウトサイダーではなく

クライアント企業の採用部門に入り込んで

インサイダーの視点から物事を考える必要があると判断したからです。

そして、最近では

「採用代行(RPO)」という形態(カタチ)のサービスは普及して

クライアントの採用を包括的に支援する企業が増えていますね。

一口に採用代行と言っても形態(カタチ)は様々です。

例えば、下記のように

採用選考プロセスのどの部分まで代行するかは様々です。

1 全エージェントの代表として
 取引をしている全ての人材紹介会社からの
 紹介人材の書類選考まで行うとか。

2 クライアント企業の採用媒体の企画・実施を担当するなど
 採用企画・実施や応募受付の代行とか。

3 クライアントの採用プロセスの重要部分を代行(会社説明会や面接も)するとか。

エージェントにとっては

・競合他社の紹介状況を把握し、優先的に業務を遂行する事ができる。

・クライアント企業へ直接応募される転職希望者を自社登録へ導く事ができる。

・クライアント企業の採用戦略に深く関わり、より深い関係を築く事ができる。

などの利点(メリット)があります。

一方で、採用代行(RPO)を引き受ける以上は

クライアント企業のブランドイメージを損なわないために

細心の注意が必要です。

また、採用戦略や選考基準の設定に関わる場合には

企業経営の根幹に触れる機密情報や個人情報を扱う重大責任を持つ

という意識も持つ必要があります。

実際、現役の人材紹介コンサルタントの方から

ある大手人材紹介会社がエージェントのとりまとめをしており

その対応の悪さ(迅速で具体的なフィードバックが無いなど)に対して

各人材紹介会社から多数の不満の声があがっている

というお話を聞いた事があります。

特に、一般消費者向けの製品やサービスを展開しているクライアント企業では

応募して来られるお一人お一人が大切なお客様でもあります。

採用選考フローにおいて

失礼な対応をしてしまいますと

企業のブランドイメージを損ないます。

ネットでの口コミが蔓延し

重要なマーケティング要素となっている現在

このような事態は極力避けたいものです。

成功報酬でイチかゼロかの

不安定なビジネスモデルである人材紹介業にとって

ある程度の固定収入が得られる点や

応募人材のリソースを再活用できる点や

クライアント企業との強固な関係構築ができる点を考えますと

採用代行(RPO)は経営的に魅力的だと言えるかもしれません。

しかし、この重要でデリケートなサービスを提供する以上は

相応の重い責任が伴うという事を

しっかり肝に銘じておく必要がありますね。

今後の人材紹介ビジネスも

様々な形態(カタチ)に変化していくと思います。

ただ、どのような形態(カタチ)になっても

健全性や倫理性、合理性を保てるように

チャレンジしていきたいものです。

「批判はしたけれど
 自分にできる
 だろうか」                              みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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