「他力本願の本当の意味を知っていますか?」
日本人は「験を担ぐ(げんをかつぐ)」のが好きですね。
先日、年末ジャンボ宝くじの発売最終日でしたが
最終日は大安吉日で売り場も「一等」に拘って
「1番」の売り場にだけ数時間待ちの長蛇の列ができたそうです。
験担ぎには様々あって
他人から見たら何でもないような事でも
拘ってやっている人がいるので面白いですね。
人材紹介コンサルタントの仕事は
最後に求人企業から内定が出て
キャンディデートが入社されるかどうかは
我々の力の及ばない世界でもあるだけに
意外と験担ぎをしている人も多いと感じます。
実際、キャンディデートからの返事を待つ結論日に
「運が落ちるから」
とトイレを我慢していたコンサルタントもいました(笑)。
気持ちはわかりますが
身体に良くないのでやめた方がいいでしょう。
験を担ぐとは少し違いますが
企業の経営者さんでも
神社仏閣への奉納やお参りを熱心にされる方も多いですね。
「困った時の神頼み」という言葉がありますが
日本では最後は神様仏様に運命を託す
という考え方が強いと思います。
また、神仏習合と言うくらいに
何を崇めるかという部分にあまり拘らないのも日本的ですね。
ビジネスは論理的なものですが
人が関わる以上、ロジックでは説明できない事や
我々の力ではどうにもならない事も起こります。
そこで、自分の力は及ばないが
「最後に他力に願う」という事が
験担ぎだったり、神頼みだったりするのでしょう。
他力本願という言葉は、皆さんご存知だと思います。
「自分の力ではなく他の力に頼る」
という悪い意味で使われる事が多いですが
本来の意味は違います。
仏教用語で他力とは阿弥陀如来の本願の事を言い
「阿弥陀様がすべての人を幸せにしたいと願う力」
の事を言うそうです。
従って、我々はいつも阿弥陀様の本願によって守られているという事ですね。
「人事を尽くして天命を待つ」という言葉もあります。
最大限の努力をした上で
最後に何かに願うという行為は
ごく自然な事だと個人的には共感します。
「願」 みつを
合掌。