「部長ならできます?」
人材紹介コンサルタントになりたいと
ご相談に来られる未経験者の方々の中には
立派なご経歴を持たれた管理職経験者もいらっしゃいます。
多くの方は
過去のキャリアをリセットして新しいチャレンジをしたいと
勇気を持って飛び込んで来られます。
しかし、中には過去の管理職経験を武器に
人材紹介コンサルタントの仕事でも活躍できるだろうという
自信を持って来られる方もいらっしゃいます。
もちろん、マネジメント経験は貴重なものです。
相応の役職まで昇進されたのは
その方の仕事ぶりが評価されたからです。
ただ、その事は従来の業界を離れて
一から人材紹介コンサルタントにチャレンジされる上では
あまり関係がありません。
一部の企業を除き
人材紹介の仕事は一人のプレーヤーとして業績を上げてこそ
その先のキャリアがあります。
その点は、異業界の営業職でも同じなので
ご理解いただけると思います。
基本的に「現場たたき上げ主義」です。
その点を十分ご理解いただき
チャレンジしていただく必要があります。
以前、再就職支援コンサルタントの方から
「大手企業で長く管理職でいらっしゃった方の中には
ご自身で手足を動かす事があまりなくなり
人を管理するだけ事を長くやって来られていて
自分の実務能力がわかっていない人が
時々いらっしゃるんです。」
というお話をお伺いした事があります。
希望退職制度に応募して外の世界に出て
初めての転職活動での面接で
「貴方はどんな仕事ができますか?
ご自身の能力に関して教えてください。」
と質問され
「私は『部長』ならできます。」
と答えた方がいらっしゃったというのは有名な話ですね。
思わず笑ってしまいそうなですが
ご本人はいたって真剣だったそうです。
つまり、どんな立派な企業でどんな立派な役職に就いていた方でも
転職後は一人のプレーヤーとしてゼロからの再スタートなのです。
そのチャレンジのためには
日頃から自分の能力を客観的に向上させる努力も大切でしょう。
管理職になってしまうと
現場の実務をやらなくなってしまう事も多いので
注意が必要だと思います。
未経験でゼロからの再スタートでも
過去の仕事において成果を出してきた方であれば
新たな仕事のキャッチアップも速く
早期に業績を上げる方も多いです。
そういう意味では
過去の経験がゼロになるわけではありません。
大切なのは初めて社会人になった時の事を思い出して
もう一度、一からチャレンジする姿勢やマインドですね。
「いまから
ここから」 みつを
合掌。