「求人研究より企業研究ですね」

人材紹介コンサルタントの皆さんは

キャンディデートに求人案件を紹介する時や面接対策をする時は

どのような点を重視して、ご説明されているでしょうか？

キャンディデートのご年齢や役職などによっても変わりますが

やはり、応募されるご本人が一番気になるのは

仕事内容や配属先の組織構成（規模や一緒に働く社員や上司がどんな人か？）

加えて給与条件など

身近で現実的な問題だと思います。

毎日長い時間を過ごす職場であり

その長い時間を共有する上司や同僚であり

また、給与は生活に関わりますから当然ですよね。

一方、忘れてはいけない事は

「どんな企業なのか？」という視点です。

求人情報は「会社概要」と「求人内容」とに分かれていますが

多くの人が「会社概要」の方はさらりと見て

「求人内容」や「雇用条件」の方を一生懸命見ている方が

散見されます。

しかし、面接に進まれる際には

特に企業概要に関して、できるだけ知っておく事が大切です。

では、「企業を知るとは具体的にどういう事でしょうか？」

1　企業の沿革（社史）を知る。

どんな創業者が、どんな思いで立ち上げた会社なのか？

過去の歩みは？　過去の重要な意思決定において重視された事は何か？

2　経営者を知る。

大会社になれば、社長さんや創業者と会う機会もあまりないので

関係ないと思われがちですが

その企業のＤＮＡを作って来たのは経営者だからです。

3　企業風土を知る。

仕事内容だけではなく

その会社組織が大切にしてきた社風や規範

その背景にある価値観を知るという事は大変重要です。

上記の三点は全て密接につながっており

まさに三位一体となって組織内に形成されているものです。

組織内に流れる血液とも言えるものです。

従って

上記三点を事前に押さえておけば

詳細な事業内容や仕事の進め方など

その企業特有の方針も理解しやすくなります。

根幹を知れば枝葉もわかるという事ですね。

最近は

各企業のホームページが充実していて

これまでの沿革や社長のメッセージを掲載している会社も多いです。

また、ネット検索すれば、様々な情報も収集できるでしょう。

しかし、個別の企業風土や社長の性格など

ネットでは得られにくいアナログ情報や本音情報は

我々、人材紹介コンサルタントが調べておいて

事前にキャンディデートにお伝えする事が

重要な役割だと認識しております。

過去、ご相談に来られた方々の中でも

「現職に転職した時は

　仕事内容や身近な職場環境ばかりを見て

　企業としての本質を見てなかったので転職に失敗しました」

というケースが多いのです。

配属部署や仕事内容、一緒に働く社員は

人事異動や組織改編によって変わる可能性があります。

しかし、それが変わっても

その企業そのもののＤＮＡや社風は変わりません。

この視点に関しては

企業担当ＲＡ（リクルーティングアドバイザー）の方々は

強く持っていると思います。

分業型の人材紹介会社の場合は

ＲＡの方々が持っているその視点や情報を

ＣＡ（キャリアアドバイザー）の方々に説明し

しっかりキャンディデートに伝えていただく事が重要です。

我々、人材紹介コンサルタントはもちろん

皆さん自身の転職においても

「求人研究より企業研究が大切」　ですね。

「花を支える枝
　枝を支える幹
　幹を支える根
　根はみえねんだなあ」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。