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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「支配者ではなく理解者になろう」

「支配者ではなく理解者になろう」

対話力を強化する教育・研修・コンサルティングの

クロスロード社の辻口代表が

日経ビジネスオンンラインに連載記事を書かれていました。

http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/skillup/16/051000005/051100006/?rt=nocnt

私の理解が間違っていたり、足りない可能性も大きいので

是非、辻口さんの記事をお読みください。

連載の最終回で辻口さんが

「支配者」ではなく「理解者」になりましょう。

自分が相手から聞き出したい事だけをかいつまんで質問しても

本当の事は話してもらえない。

まずは、相手が話したい事を、話しやすい雰囲気にして

徹底的に根気よく何時間でも何日でも

ただひたすらに聞いて理解する事が出発点である。

実際、辻口さんは、80代の創業オーナー社長のお話を3日以上に渡り

聞いた内容を冊子にしてお渡ししたら

その社長さんは静かに引退されたそうです。

人は心を開いて自分の人生を語る内に

自分で自分の人生や考え方を整理する事ができるそうです。

「そうだったな。

 そこまで聞かないといけないよな。

 以前はそうしていたつもりだったけれど

 最近は、自分が聞きたい事だけかいつまんで

 相手に質問してないかな?」

と思い、私もハッとしたんですよね。

そこで、辻口さんにメールを送りました。

私:「辻口さん、一番人の話を聞かなければいけないはずの

   人材紹介コンサルタントが、理解者ではなく支配者になってますよね?」

辻口さん:「確かに、人材紹介コンサルタントは支配者になろうとする傾向があります。」

うーん、人材紹介コンサルタントが陥りがちな話ですね。

「支配者」=相手を理解せず、自分の思い通りに相手を動かそうとする。

「理解者」=相手を深く理解し、考えの整理を助け、最終的な意思決定は相手に委ねる。

あらためて原点に立ち返り 「ライフストーリーインタビュー」 をしないといけません。

相手のこれまでの人生の歩み・出来事、その際に考えた事、決断した事など

現在の価値観の背景にある経験をじっくりと聞いて

相手を深く理解しないと、人を動かす事はできないと感じた次第です。

「限られた面談時間の中で、そこまでできないよ」

と思う方が多いのはごもっともですが

完全とは行かないまでも

このようなスタンスで相手を理解しようとする姿勢が大切です。

辻口さんは、中国にも頻繁に出張され

中国人のビジネスパーソン相手に 「聞く事の大切さ」 を教え

大好評を得ています。

実際、辻口さんの研修を受けた後、会社の生産性が飛躍的に上がった事例も

少なくありません。

日本人から見ると

「中国人は話す事は得意だが、人の話を聞く事は苦手だし聞かない」

という印象がありますよね?

日本人は、「人の話を聞きなさい」 と言われて育ちますが

中国人は、「自分の意見を通さないと損をする」 という価値観があるようです。

あれだけ人口が多く競争も激しく、歴史的にも争いが絶えなかった国です。

辻口さんは、そのような中国の文化や歴史を学んだり

中国人を観察したりして、ある答に至ったそうです。

「自分の意見を通したいのであれば、相手の話をよく聞いた上で

 自分の意見を言った方が交渉がうまく運んで得をするよ」

という言い方をすると

「得をするなら、相手の話を聞いてみよう」

というように、中国人も受け入れてくれるようになったそうです。

そして、それを職場で実行すると、生産性が飛躍的に上がり

本当に得をしたから、リピートオーダーの嵐になったようです。

日本人は格好つけて

「得をするから、人の話を聞きましょう」

と言われても動きにくい国民性がありますが

中国人は、「得をするなら聞きましょう」 と

格好つけず、ある意味で大変ピュアですよね。

話が脱線しましたが

今更ながらに 「相手の話を聞き、深く理解する」 という事の難しさと

重要性を教えられました。

辻口さん、ありがとうございます。

皆さんは、どれぐらい相手の事を深く理解されていますか?

「花を支える枝

 枝を支える幹

 幹を支える根

 根はみえねんだなあ」                     みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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