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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「リベンジ転職って何?」

「リベンジ転職って何?」

以前、「リベンジ転職」という言葉がありました。

多分、人材ビジネスの業界が作り出した言葉でしょう。

不景気で就職難だった時代

当時、新卒では入社できなかった難関企業が多数ありました。

しかし、好景気になり企業の採用活動が活発になった昨今

転職活動をして中途入社する

という意味の「リベンジ」です。

就職後、数年働いて実力をつけて

本来入社したかった企業に転職する。

もちろん悪い事ではありません。

しかし、この「リベンジ転職」という言葉は

「働く会社のグレードを上げる」=「大企業に就職する」

という意味合いが強いと感じます。

新卒時に入りたかった企業に

リベンジ入社するというのは

ある意味で本当のリベンジです。

しかし、単純に大企業に転職するという事だとすると

本来の転職目的を見失ってしまう可能性も高いですね。

相談にお越しになった方に

転職理由をお伺いした時に

「今の会社では責任のある仕事を任せてもらえず
 サポート業務中心なので
 もっと責任ある立場で
 裁量権を持って仕事をしたいです。」

と、おっしゃりながらも

現職より大規模な企業に応募したいと言う方がいます。

企業による違いはありますが

基本的に大企業になればなるほど

組織のしがらみや細かなルールに

縛られる事が多くなりがちです。

様々な意思決定にも時間がかかり

簡単に決裁されないケースが増えます。

例えば

超大手メーカーにご在籍で

人事をされていたご相談者の方の話です。

1件の決裁のために

上司のハンコが30個以上必要で

毎月の残業が250時間というような話は

何度も聞いた事があります。

また、管理職のポストも

先輩や同僚など数多くの手強いライバルがいますから

簡単に昇進もできません。

従って

「責任ある立場で裁量権を持って仕事ができる環境」というご希望と

「大企業志向」というのは

両立しない二律背反になるケースが多いのです。

私が考える「本当の意味のリベンジ転職」は

キャリアや実績を積む事によって

仕事の能力と人間力を高めた上で

新卒時代には気づかなかった自分の志向を発見し

その志向に合致した転職先を見つける事だと思います。

要するに「大人の就活」=「転職活動」です。

そもそも就職や転職に「勝ち負け」などありません。

リベンジと言うのもミーハーな表現です。

ただ、それだけ日本においては

新卒でどこの企業に入社できるかという事が

大きな意味を持っているという現実があるのでしょう。

しかし、もはや終身雇用の時代ではなくなりました。

逆に、元気で仕事ができる人には

定年延長の時代到来ですけどね。

従って、中途採用では

過去に在籍していた企業の社名ではなく

その人のホンモノの実績や能力に

着目する企業が増えています。

そういう意味では

新卒時代の就活が不本意な結果に終わった人でも

妥協して入社した企業で立派な実績を上げれば

本当のリベンジへの道が開ける可能性が高まっています。

学生時代から必要以上にジタバタ焦ったりせずに

ドーンと中長期的視点で泰然としていた方が

「最近珍しく見所のある若者だ」

と思われて

就活も良い結果になるかもしれませんね。

最近の就活はそんなに甘くないですか?

気楽な事を書いて済みません。

確かに最初に入社する会社は大事ですからね。

皆さんにとって、良いご縁がありますように。

「ひとりごと
 ふだんどんなに
 カッコいいこと
 言っていてもなあ
 人間てやつは
 いざとなると弱くて
 だらしのねえ
 もんだな
 ひとごとじゃねえ
 おれの話だ」                          みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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