「思うようにいかないから人生?」
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)の仕事をしていると
理屈や常識ではどうしようもない事態や
思いもよらないハプニングに
遭遇する事も多いです。
昔、外資系企業のCFOのポジションに
Aさんをご紹介しました。
最初から社長さんとの面接だったのですが
大変気に入ってくださり
他の役員にも
その日に引き合わせていただき
即日、口頭内定を出してくださいました。
年収の提示額も好条件だったので
Aさんも即答してご入社されました。
しかし、Aさんが入社2ヵ月後に
社長さんが急遽解任させられて
事態は急変しました。
社長さんが採用した人材は
様々な理由をつけられ
全員退職に追い込まれました。
あまりの急展開に
私も
「これはまずい事になったな」
と思いました。
ご退職が決まった日に
Aさんが私に連絡をくださいました。
「これから自宅に帰って
妻にこの事を話さなければならないのが気が重くて」
とおしゃっていた苦しそうな声が
今でも忘れられません。
こんな事になるとわかっていたら
私もAさんをご紹介するわけがなかったのですが
事前に想定できる事ではありませんでした。
他にこんな事もありました。
30代半ばのBさんを
誰もが知っている大手メーカーにご紹介しました。
面接も筆記試験もとんとん拍子に進み
無事内定が出ました。
しかし、その後
急にBさんからのレスポンスが遅くなりました。
不思議に思いながら
内定受諾されるかどうかの
お返事を伺ったところ
Bさんから衝撃のカミングアウトをされたのです。
「実は提出した経歴は
一部違うことを書いています」
要するに、履歴詐称だったのです。
いざ内定が出てみると
入社後の発覚を恐れて怖くなり
真実をお話をされたようでした。
言うまでもなく
内定取消しとなりましたが
最後の最後に
まさかのどんでん返しでした。
このように
自分の力ではどうにもならない出来事に遭遇した時
大切なのは
「その状況から
再度前進するためにどうするか?」
という事に尽きます。
そういうアクシデントを
何度も乗り越えた経験の積み重ねが
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)としての
柔軟性や対応力を磨いてくれます。
松下幸之助さんもこんな事をおっしゃっています。
「自分の思うようにいかない、
こと志と違うというようなことがありますね。
しかし、それがまた幸せな場合があるわけです。
世の中が百とすれば、
自分で分かることはそのうちの一つである。
九十九は、ほんとうはわからないんです。
あとは暗中模索というか手探りですわ。
分かっている一つで方針を立てても、
九十九の面が分からんのやからね。
なかなかうまくいかないことがある。
だからぼくはこと志と違っても、
あまりくよくよしないほうがいいと思うんです。
そうでないと疲れますわ、人生ね。」
心に響く言葉ですね。
今後もきっと様々な
「思うようにいかない」
事態に遭遇すると思いますが
この言葉を忘れずに
泰然と向き合っていきたいと思います。
「しあわせはいつも
自分のこころがきめる」 みつを
合掌。