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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「想定外の事を楽しめるか?」

「想定外の事を楽しめるか?」

以前、キャンディデートのAさんから、下記のような事を聞かれました。

Aさん:「私は次の会社で長く働きたいんです。
     5年後、10年後でも
     私がB社で働き続けているイメージはありますか?」

私:「Aさん、お気持ちはわかりますが
   残念ながら、今の時点ではわかりません。
   少なくとも責任をもって断言する事は無理です。
   B社の10年後の状況もわかりませんし
   Aさんの気持ちが変わって
   転職しているかもしれませんよね?」

Aさん:「確証がないから答えられないという事ですか?」

私:「はい、そうです。
   この仕事は、どんな場面でも確証などありません。
   いや、この仕事だけでなく
   人生においても
   確証が得られる事などほとんど無いでしょう。
   また、人材紹介の仕事は
   特に不確定要素が強いかもしれませんね。
   素晴らしく相性の良い企業と人材だと思ってご紹介しても
   入社数か月後に辞めてしまう事もあるんです。
   5年後、10年後の事など
   どんな優秀な人材コンサルタントにもわかりません。」

長年、人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)を経験された方には

ご理解いただけるでしょうが

この仕事には「不確定要素」が多いですよね。

白か黒か?

明確に判断できない事が多いです。

当然、他の仕事にもそういう部分はあるでしょうが

例えば

何かの製品を作っているメーカーさんでは

「想定外の不具合」は

基本的に許されません。

企業生命に関わります。

従って、お客様が購入する時点では

少なくとも

「約束した機能は100%保証」

である事が大前提です。

しかし、私たちのように

モノではなくて

個性を持って生きている人材を扱う仕事では

「100%保証」とまでは行きません。

加えて、個々のクライアント企業にも

独自の歴史やカルチャーと言う個性があるのです。

そこで働く社長さんや上司や同僚の社員の方々にも

それぞれ個性があります。

要するに、この仕事は

不確定・不定形な個性と個性とのマッチングなのです。

従って、「想定外」の事が頻繁に起こります。

これは悪い事ばかりではなく

良い意味での「想定外」も起こります。

「期待以上に良い会社ですよ」とか

「期待以上に素晴らしい人材ですよ」とかですね。

そこが、この仕事の醍醐味でもあるわけです。

ですから

「想定外を楽しむ」

「想定外の事が起こることを前提に対応する」

という泰然自若とした気持ちを持っている事が

重要であると思います。

突き詰めると

人生は想定外の事だらけで

何の確証もありませんよね。

だからこそ楽しいのだと思います。

そして、想定外の事にも泰然として対峙する事によって

強く生きていく力もついていくのではないかと思います。

人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)を長く続けると

少々の事では驚かない人間になれるかもしれません。

「その場がきなけりゃ
 わかんねえ」                     みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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