「面接で 『人の役に立つ仕事がしたい』 は禁句?」
面接官:「貴方は、なぜ人材紹介コンサルタントを志望するのですか?」
応募者:「はい。
人の役に立つ仕事がしたいからです。」
と答えてしまって
不合格になる方が少なくありません。
私自身も同じ動機があって
新卒でこの仕事を選びましたので
気持ちは十分わかります。
ただ、最近の人材紹介会社の面接は厳しくて
「人の役に立つ仕事がしたいからです。」
と言ってしまうと
ほとんど撃沈されてしまいます。
その理由は
「人の役に立ちたいのはわかるけれど
成功報酬をいただく企業の役に立つ気はないのですか?」
という事が主要因です。
具体的に言いますと
・企業から成功報酬をいただく事によって成立しているビジネスなのに
クライアント企業の発展・成長に貢献するという気持ちがないのか?
・企業に貢献できる人材をご紹介する経営支援ビジネスいう面が大きいのに
ビジネス(商売)感覚が弱いのではないか?
・実際にやってみると、
折角ご相談いただいても、
スキルや適性不足などの問題で
次の会社を探してあげられない人が多いという現実に直面した時に
想像していた仕事と違うとギャップを感じて悩んでしまうのではないか?
など、面接官としては大いに懸念してしまうわけです。
「実際に働き始めると
理想と現実のギャップを感じて
すぐに辞めてしまうのではないか?」
と心配するわけです。
また、違う側面からも考えてみましょう。
・「人の役に立つ仕事がしたい」 って言うけれど
世の中のほとんどの職業が何らか人の役に立っているから
ビジネスとして成立しているのではないか?
そのように視野を広げて考える力が不足しているのではないか?
昔から
「職業に貴賤なし」 ⇒ どんな職業も社会の役に立っているのだから上も下もない。
と言うではありませんか?
従って
「人の役に立つ仕事がしたい」
という気持ちは真っ当であり
それそのものを一切否定するものではありません。
ただ、人材紹介会社の面接という場においては
安易な回答だと判定されてしまうという事です。
ですから先に
企業側の話から入って
後から 「人の役に立つ仕事がしたい」 と話せば
不合格になる事はほとんどないと思います。
①企業研究をしている内に(社会に出て働いている内に)
色々な企業のビジネスモデルや経営者とか経営ビジョンとか
経営計画とか経営課題といった問題に関心が出てきました。
②その問題を煎じ詰めて行くと
結局、企業は経営者(人)次第であるとか
経営課題を解決するのは優秀な社員(人)であるとか
全ての問題を解決するのは「人」であって
「人材」というものの重要性に気がつきました。
③その結果、人材のご紹介を通じて企業経営を支援できる
人材紹介業を強く志望するようになりました。
④また、部活の先輩が新卒で入社した企業でうまく行かず悩んでいた時に
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)に相談して転職したのですが
今は転職先の企業でとても元気に働いています。
⑤私は、その先輩の姿を見て
企業経営のみならず
「働くビジネスパーソンのキャリア形成支援」もできるのだと思い
一層、人材紹介業を強く志望するようになりました。
なんか話が出来過ぎていて
しらじらしく自分でも笑ってしまいますが
例えば、こんな感じです。
最近は
就活中の学生さんの方が
よく業界研究をしていて
「凄いな」 と感心させられた事も多かったです。
ただ、失礼ながら
面接で思わず笑ってしまった事もありました。
私:「なぜ、人材紹介業を志望するのですか?」
学生:「優秀な人材を有望な成長企業に紹介して
第二・第三のソフトバンクや楽天、ユニクロをつくり
日本経済を活性化させたいからです!!
日本を元気にしたいからです!!」
私:「おー、それは凄い意気込みだね(笑)。
是非とも実現させてよ。」
学生さんの回答は
やや大上段に振りかぶっている印象はありましたが
主旨としては変な事を言っているわけではないと思いました。
実際に
ソフトバンクも楽天もユニクロも
人材紹介会社やヘッドハンティング会社を使いまくって大きくなりましたし
今でも使いまくっているでしょう。
とにかく
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)を志望される方は
「人の役に立つ」 という面だけでなく
「企業の役に立つ」 という面も意識して
面接に臨んでください。
まー、あまり無理のない範囲でいいですから。
本気で思ってない事を言っても仕方ないですからね。
「トマトがトマトであるかぎり
それはほんもの
トマトをメロンに見せようとするから
にせものとなる」 みつを
合掌。