「名コンサルタントは人の長所を見つける」
多くの場合
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)が
初めてキャンディデートの方々に関する詳細情報を得られるのは
メールなどで送付いただく履歴書と職務経歴書からだと思います。
初回面談の前に
その方の学歴や職務経歴などを見て
「この人は何となくこんな人なのではないか?」
という勝手なイメージや仮説を持つ事もあるでしょう。
写真が貼ってあれば
それを見て感じる印象もあります。
しかし、実際にお会いしてみると
事前に見た書類を良い意味で裏切ってくれる
素晴らしい方もいらっしゃれば
失礼ながらその逆もあります。
基本的に履歴書や職務経歴書だけでは
その方の本当の人物像はわかりませんので
事前に先入観を持ち過ぎるのは良くないと考えます。
従って、私は通常
初回面談までは
履歴書と職務経歴書には
サラッと目を通す程度に留める事が多いです。
勝手な先入観を持ってお会いするのは
失礼だと考えるからです。
この仕事を長くやっていますと
その方が在籍されている企業や業界に関しても
ある程度の情報を持っている事が多いので
「こんな経歴の方はこのような傾向にあるだろう」
という勝手な予測をしてしまうのが
このビジネスのいやらしい所かもしれません。
それでも履歴書や職務経歴書ではわからない
その方の一面を見る事ができた時
特に隠れた長所を発見できた時は
この仕事の醍醐味を
最も感じられる喜びの瞬間の一つです。
素晴らしい履歴書や職務経歴書の方が
その方との「初対面」だと考えると
初対面で100点満点がついてしまい
こちらも過剰な期待感を持ってしまいがちです。
ところが、その後のやり取りの中で
「おや?何やら対応がおかしいな。」
と思うような事が起こると
書類が100点満点だっただけに
マイナス印象が大きくなって
過剰にがっかりしてしまう事もあります。
逆に、事前に履歴書や職務経歴書の印象では
失礼ながらあまり期待していなかった方が
実際にお話してみると
大変魅力的な部分をお持ちだったりします。
こんな場合は
書類上での印象を忘れてしまうぐらい
大変好印象になって
その方の事が好きになり
とても応援したくなります。
例えば
転職回数が多い
経歴にブランクがある
学歴が求人要件に満たない
このような不利な要素があっても
それを超えて何とかご紹介したい
と思えるような魅力を持った方もいらっしゃいます。
このような方の転職支援は
大変やりがいを感じます。
実際、面接に行かれた後に
「いやー、応募書類から想像していたより全然素晴らしい人でした!!」
とクライアントの面接官にほめていただけると
人材コンサルタントとしても大変嬉しいですよね。
我々の仕事の醍醐味はまさにこのような
「アナログマッチング」
だと思います。
履歴書や職務経歴書を超える長所を発見・発掘する。
長所を見つけて加点する力こそ
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)の力と
言えるかもしれません。
「名もない草も
実をつける
いのちいっぱいの
花を咲かせて」 みつを
合掌。