「3月31日、人事異動に学ぶこと」
日本は、3月末決算の会社が多いですよね。
今日は3月31日。
多くの会社では年度末です。
皆さん、今年度も大変お疲れ様でした。
今回も4月1日付け人事で異動される方も多いでしょう。
私は、リクルート時代の15年10か月で
20回人事異動しました。
これは、かなり多くて特殊な例だと思います。
中長期的には、「良かった」 と思っています。
短期的には、「どうだったかな?」 とも思っています。
(良かった点)
・異なる職種や事業部を経験する事によって視野が広がった。
⇒これに尽きると言ってもいいですね。
(良くなかった点)
・異動によって、お客様にご迷惑をかけてしまう。
⇒ようやく理解が深まりつつあったお客様を
他の人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)に引き継ぐことになった。
従って、人事異動は社内的には社員の育成につながるなど良い点もあるのですが
社外的にはお客様にご迷惑をおかけする事も多いのです。
しかし、自分より優秀な人材コンサルタントが引き継いでくれたら
実は、お客様も 「ハッピー!!」 という事もあります。
お客様との付き合いが長くなると
新鮮味が薄れて
新たな提案をする事も少なくなったりします。
その点、新たな担当コンサルタントの方が
新鮮な目で斬新な提案ができる可能性もあります。
従って、3ヶ月や半年と言った極端に短期間での人事異動は
お客様にご迷惑をかけてしまうので賛成できませんが
2~3年ぐらいの間隔であれば
人事異動のメリットは大きいと思います。
特に管理職の場合は
ずっと同じセクションを担当させると視野が狭くなったり
セクショナリズムがはびこったりする原因になったりします。
また、一人の管理職が長く上に居座る事によって
本来スポットライトを浴びるはずの若く優秀な部下が埋もれてしまう可能性もあります。
そのような事が起きないように
管理職ほど定期的に人事異動させた方が良いと考えます。
ここでまた、先人の教えに学びましょう。
「人材の下には人材が隠れていても育たない。」 一倉 定
人材は、優秀なるが故にその部門をすべてうまく切り回す。
それはそれで結構だが、だからといって、便宜主義でいつまでも一つの部門に止めておくと、
その人材のみならず、その人材が上にいるために、あたら伸びるべき新人の芽まで
摘んでしまうという二重の損害を、これまた誰も知らぬ間に受けてしまうことになるのである。
人材の下には人材がかくれていても育たないことを知るべきである。
さあ、こうなったら、もう社長は人事異動をためらうべきではない。
異動当座の僅かな仕事の停滞など恐れてはいけない。
「一文惜しみの百文失い」 にならぬよう、人事異動を行うべきである。
異動のための障害や制約条件などは、決意さえあれば、どうにでもなるものだ。
躊躇せずに踏み切るべきである。
適性がどうだとか、経験がどうだとか、あとが困るとかいっていたら、何もできないのだ。
「ともかく具体的に
動いてみるんだね
具体的に動けば
具体的な答が出るから」 みつを
合掌。