「職務名にはどんな意味が込められているのか?」
「名は体を表す」という言葉がありますが
一つのものを表す時に、色々な言い方や単語がある場合があり
どの単語を使うかによって聞いた側の受けるニュアンスが微妙に違ってくるという事があります。
我々の仕事も「人材紹介会社」という言葉が一般的に認知されていますが
求職者の方から見ると「人材紹介」ではなく「転職支援」ですね。
「人材紹介」という言葉で認識されているのは「クライアント(求人企業)」という視点が存在し
我々のビジネスモデルを表しているからなのかも知れません。
「キャリアコンサルタント」「キャリアアドバイザー」「キャリアカウンセラー」
いずれも世間においては同じような仕事だと解釈されているかもしれませんが
聞いた印象は少し違ってくるようにも思います。
コンサルティングとかコンサルタントという単語は
どちらかというと個人ではなく企業に向けての仕事に使われる事が多いようですので
「コンサルタント」というとやや固いイメージ、もしくは企業向けの営業活動も含めた
一気通貫の職務を想起させますね。
「キャリアアドバイザー」になるともっと転職希望者寄りの職務を想像します。
実際にリクルートキャリア様、パソナ様などの「キャリアアドバイザー」は
転職希望者の相談に乗る対個人の仕事です。
一方、「キャリアカウンセラー」ともなるとハローワークなどの公共サービスや
学校やボランティアの相談員なども含めた総称のような感じで
経済活動から少し遠い雰囲気を感じます。
皆さんの会社では、それぞれの職務(役割)をどんな名前で表しているでしょうか?
企業によっては上記とは全く違う呼び方を適応している所もありますね。
例えば、RA(リクルーティングアドバイザー)を明確に「営業」と呼んでいる会社もあります。
「そんな事はどうでもいいことだ」
と思った方もいるでしょうか?
しかし私は、この職務や役割に対しての名前の付け方は大変重要だと思っています。
「その仕事において経営者が社員に何を期待しているか?」
という明確なメッセージを表しているからです。
社員にとっても「コンサルタント」の名刺で働くのと
「アドバイザー」の名刺で働くのでは
仕事のスタンスや気持ちの上で違う所が大いにあるのではないかと思います。
また、ここ数年「エグゼクティブ転職」とか「エグゼクティブサーチ」という言葉が
かなり使われるようになったと思います。
アッパーミドル層以上の転職市場が活発になってきている事が背景にあるのでしょう。
しかし、先日Google検索をしてみて驚きました。
「エグゼクティブ」という言葉は経営管理職などの上級役職者だけを表すものではなく
汎用的に「高級な」という意味でもあると思うのですが
「エグゼクティブ」で検索をすると見事に人材紹介会社ばかりが出てきます。
それだけこのキーワードで検索する人が多いという事なのかも知れませんね。
転職希望者ご本人までもが「エグゼクティブ」で検索をしているのでしょうか?
そう考えると、日本のビジネスパーソンもなかなか逞しいですね。
「柔軟心
やわらかいあたま
やわらかいこころ
わか竹のような」 みつを
合掌。