「一緒に働く人が変わることによって人間は変わる事ができる?」
どんな人でも、人にはそれぞれ得意な事と不得意な事がありますね。
仕事でもコミュニケーション能力が高く営業が得意な人や
経理など緻密で正確さを要求されるような仕事が得意な人もいます。
子どもの頃から持って生まれた性質や生い立ちによるものもありますが
学生時代の勉強や社会人になってからの歩みの中で
後天的に身に着く能力もゼロではありません。
学生時代の就職活動で興味のある業界や
やってみたいと思った職種を選択してみたけれど
「実際にやってみたら自分には合わないと感じた」
という事はよく聞く話です。
逆に
「本当に自分に合っているのだろうか?
と半信半疑でチャレンジしてみたら
意外に楽しくてのめり込んだ」
なんていう話もあります。
ですから
「自分に合う職業が何か?」
という事は単純に簡単に判断できることではありません。
「自分に合っている仕事だ」と感じたり
能力を発揮できたり業績を上げたりできているのは
ただ適性だけの問題でもないのです。
実は会社の社風だったり
上司だったり同僚だったりと
「周りの環境によって実績をあげる事ができている」
という事があります。
これは良い意味でも悪い意味でも起こり得るのです。
基本的に仕事の能力が極めて高い人は
どこの企業に行ってもどんな環境でも
一定の成果を上げる事ができます。
ただ、私のような凡人は
「環境が仕事の成果に与える影響が大変大きかった」
と実感しています。
あるキャンディデートの方から聞いたお話です。
その方がかつて一緒に仕事をしていた
A君と言う当時まだ20代半ばの青年がいました。
彼はいつもどこか自信がなくおどおどしていて
不器用でコミュニケーションも闊達ではないし
外見もお世辞にも「できるビジネスパーソンには見えない人」でした。
彼の上司は社内でも有名な営業の達人で
プレゼン能力が高く見た目も爽やかなイケメンでした。
ただ、その上司はやや気分屋で怒りっぽい所がありました。
自分が何でも器用にできる優秀な人だけに
A君の不器用な応対や所作にイライラするようで
機嫌が悪い時の矛先は決まってA君でした。
その上司の元にいた間は
A君の評価はいつも低く
毎日のように罵声を浴びせられていました。
その後、A君は子会社へ異動になりました。
簡単に言うと左遷です。
ただ、その子会社の社長さんは温厚な紳士で素晴らしい人格者だったそうです。
それから数年後
子会社へ行ったA君の活躍を耳にするようになりました。
しかも、あれほどコミュニケーション下手だった彼が
営業最前線で高業績を上げていると言うのです。
人は環境が変われば変わる事ができる。
一緒に働く人が変わることによって、人間は変わる事ができる。
少し極端な例ではありますが
子会社の社長さんがどのようにA君を育てたのか?
一度その社長さんにお目にかかりたいと思い興味深い話でした。
「ひとの世の幸不幸は
人と人とが逢うことからはじまる
よき出逢いを」 みつを
合掌。