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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「仁義なき転職活動:男なら玉を見せろ!!(その2)」

「仁義なき転職活動:男なら玉を見せろ!!(その2)」

AさんとX社の話の続きです。

その前に、Aさんとのこれまでのやりとりについて少しお話をしておきます。

Aさんはご自身でも転職活動を進めており

その状況についてはあまり詳細をお話したがらず

お聞きしてもはぐらかされることが多かったのです。

また、以前から個人的なつながりがあった中で

遊びの約束を3回ドタキャンされた事がありました。

私は元上司から教わった事があります。

上司:「武谷(たけや)、小さな約束を守れない人は駄目だよね。」

うーん、確かにそうだと思いました。

ですからそのあたりから

Aさんのお話がどこまで本当なのか?
本当の気持ちはどうなのか?

全面的に信用してお話を聞くことができない気持ちもあったのです。

私はX社からのメッセージをすぐにAさんにお伝えしました。

すると、それまでは比較的速くレスポンスのあったAさんからのお返事がなかなか来ません。

催促すると数日後にやっとメールがあり

「家族の病気があり連絡ができなくてすみません。

今はそのような状況で先方に伺う日時のお約束ができません。

少しお時間をください。

他社の選考も今はストップしていただいています。」

という内容でした。

遊びのドタキャンの時も

いつも同じ理由なんですよね。

仕方がないのでX社にもそれを伝えましたが

その後待てど暮らせど連絡がきません。

X社からは

「いくらご家族の状況があるとは言え

連絡くらいできるのではないか?

他社選考のために時間稼ぎをしているのではないか?」

という厳しいお話も出てきました。

実はこの時点で私からはX社に対し

「Aさんを採用しないほうがいいのではないか?」

と進言しました。

以前からやりとりの不信感があってのこの流れでしたから

いかに経験者で実績がある人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)と言えども

X社にとって決して良い採用だとは思えなかったからです。

実は、別のY社の社長さんからも

「内定を出したい」

との有難いお申し出があったのですが

私:「有難いお話ですが
   他の社員の方とうまく行かない可能性が高いので
   採用されない方がいいと思います。」

とご説明しオファーを出すのを取り止めていただきました。

かなり高額なオファーでしたので

売上的には痛かったのですが

自分が信用できない人を採用していただくわけには行きません。
そして、X社も口頭内定から3週間経ちようやく

X社:「○日までにオファー面談の日時の都合をご連絡いただかなければ
    今回の内定のお話はなかったことにします。」

という判断をしました。

私がその連絡をすると

すぐにAさんからお返事がありました。

それまで全く連絡をして来なかったのにおかしいですよね。

その翌週にようやく口頭内定から1ヶ月を要して

オファー面談、オファーレター提示という運びになりました。

Aさんの希望通り、ベース年俸を100万円もアップした条件提示です。

さて、Aさんはというと

オファーレターが出て
「できれば1週間以内に返事をして欲しい」

という先方からの要望に対して

その期限ぎりぎりにメールでお返事がありました。

Aさん:「もう一度所属部署の方とお話をして決めさせて欲しい。」

ここまで来ると、もう呆れてしまいました。

内定のお話をしてから5週間

一体Aさんは何を考えていたのか?
何の材料があれば決断することができるのか?

再度の面談が必要なら何故オファーレターが出てすぐに言わずに

期限ぎりぎりまで引っ張るのか?

それ以前に、オファー面談で聞きたいことを何故聞けないのか?

X社が良くても

もうこっちの堪忍袋の尾がきれそうでした。

それでもこの再度の面談を

X社は快く承諾してくださいました。

そして最後の面談から5日経って(これもまた遅い)

Aさんから辞退のご連絡がありました。

「他社と比較検討しての結果です。」 という

全くそっけない理由が申し訳程度に添えられていました。

口頭内定から実に2ヶ月近い時間が経っての幕引きとなりました。

もう途中からこの話がまとまりそうにない予感はしていましたが

X社の強い採用意向に従い対応してきました。

しかしながら、同じ人材コンサルタントの仕事をしているのに
採用する企業にとっての2ヶ月という時間

何度も対応してくれた方の時間と労力

そういったことに考えが及ばないことに対し非常に残念に思います。

またこの仕事に限らず

大事な場面で物事を決める決断力というのは重要です。

情報をたくさん集めてみたところで

長い時間考えてみたところで

実際には飛び込んでみないとわからないことの方が多いのです。

その決断の繰り返しが人生です。
「いつ決めるか? 今でしょ!!」

こんな多くの人の期待や厚意を裏切る仁義なき転職活動をしても

自分の価値を貶めるだけです。
「男なら玉を見せろ!!」

「考えてばかりいると

 日がくれちゃうよ」                             みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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