「まだまだ『ぞうきんがけ』をしないといけない」
素晴らしいキャンディデートのAさんとお付き合いしています。
先日も電話で長話してました。
人材紹介・派遣、英語、海外駐在、中国語、マネジメント、経営企画と
お若いのに自分の意志で
すごいスピードでご経験されています。
素晴らしい向上心とバイタリティーです。
人柄も明るく謙虚で率直です。
私:「今後はどうなりたいんですか?」
Aさん:「いずれ自分で事業をやりたいです。
そのために営業も語学も異文化も経営管理も経験したかったのです。」
私:「随分早いスピードで経験されましたね?」
Aさん:「はい、意識的に次のステージを考えて経験しました。」
私:「そうですか?
じゃあ、今すぐ独立したらいいじゃないですか?」
Aさん:「いや、それは無理です。
経営企画や経営管理の経験が浅いので
もっとその分野の経験を深めたいのです。」
私:「そうですか?
うーん、お気持ちはわかりますが
『経験を深めたい』 という人を採用する企業は少ないですよ。
企業は 『今すぐできる』 という人を採用したいのです。
そのために企業は人材紹介会社にお金を払うのです。」
Aさん:「なるほど、それはそうですよね。
私自身、人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)の経験もあるのに
当り前の事を忘れて転職活動していました。
無茶な希望を申し上げて、済みませんでした。」
私:「いやいや、こちらこそ失礼な事を申し上げて済みません。」
Aさん:「いいえ、私は目が覚めました。
もっと現実的な転職活動をします。」
私:「そうですね。
世の中では、コンサルティング会社のハードワークに疲れて
年収を大幅に落としても事業会社の経営企画に転職する人もたくさんいます。
今のAさんの立場では分が悪いですよね?」
Aさん:「そうですね。
よくわかりました。
もっと現実的な転職活動をします。」
私:「はい、そうですね。
『急がば回れ』とか『損して得とれ』とか言いますし
結局、経営企画や経営管理の人が売上を上げるわけじゃないですからね。」
Aさん:「そうですね。」
私:「率直に言うと
もっと現場での 『ぞうきんがけ』 の時間が必要だと思います。
急ぎ過ぎないで、泥臭いにも仕事にじっくり取り組む事が大切だと思います。
そうすればスキルだけではなく、人間的な魅力もふくらむと思いますし
それは将来起業する上でも大きな武器になると思います。」
Aさん:「ありがとうございます。
まさに、まだまだ 『ぞうきんがけ』 をしないといけない年齢ですね。」
私:「ご理解いただき、ありがとうございます。」
「いちずに一本道
いちずに一ツ事」 みつを
合掌。