ホーム > 社長ブログ > 「意地悪な面接」

社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「意地悪な面接」

「意地悪な面接」

知人からご紹介いただいた優秀なキャンディデートAさんがいます。

義理堅い人ですが

少し頑固な面もあります。

でも、正直でストレートな人です。

私は好感を持ちました。

ただ、それだけに面接に少し不安を感じて

模擬面接をさせていただきました。

一通りやってみましたが

特に変な回答はなく

極めてまともです。

必ずどこかに内定すると思います。

ただ、意地悪な面接をする会社があります。

今回は意地悪な会社の面接に臨まれるので

心配して模擬面接をやったのです。

何が意地悪かと言うと

誰もが抱えている弱点

短所に焦点を当てて質問してくるのです。

面接官:「Aさんの長所と短所は何ですか?」

Aさん:「長所は義理堅いところです。」

面接官:「その根拠は?」

Aさん:「身近な人に言われます。

     正直で人を裏切らない。

     人に対する感謝の気持ちを忘れず

     筋を通す。

     だから信用できると。」

面接官:「では短所は?」

Aさん:「はい。

     少し頑固なところです。」

面接官:「もっと具体的に話してください。」

Aさん:「自分が正しいと思った事はまげない所があります。」

面接官:「それは柔軟性がないという事ですね?」

Aさん:「はい。

     そのような部分は自覚しておりますので

     あまりかたくなにならないように

     最近は気をつけています。」

面接官:「過去、転職した時も

      その頑固さが原因になったことはありませんか?」

Aさん:「はい。

     確かに全くないとは言えません。」

面接官:「Aさん、うちはスピードの速い会社ですよ。

      当然ながら意思決定も早い。

      だから、すべての意思決定が正解とは限らない。

      でも間違っていたら

      すぐに修正すればいいと思っています。

      もちろん、朝令暮改は日常茶飯事ですよ。

      そんな社風の当社で

      Aさんのような頑固な人がやっていけますかね?」

Aさん:「はい。

     自分の短所は十分わかってますので

     意識的に柔軟性を持って仕事に取り組みます。」

面接官:「Aさん、面接では皆さんそんな事を言いますよ。

      でも、頑固な人は

      だいたい1年以内に辞めるんですよ。」

Aさん:「いや、私の経歴をご覧いただければ

     おわかりになると思いますが

     過去は全ての会社で最低3年以上勤務しております。」

面接官:「そうですか?

      わかりました。

      面接の結果は

      武谷(たけや)さんに伝えますので

      今日はお引き取りいただいて結構です。

      お疲れ様でした。」

このようなパターンにはまるのが怖いので

模擬面接をしたんです。

意地悪でしょう?

義理堅い人は

ある程度頑固なのは仕方ないですよね?

逆に自分の考えをしっかり持っている証拠でもあります。

長所の裏返しが短所なんだから。

それなのに、短所ばかりに焦点を当てる面接は

個人的にはいかがなものかと思います。

Aさんは自覚して短所を修正しようと努力しているのに。

このような面接をする会社のイメージも悪くなりますよね。

「面接官は会社の顔」 です。

私はこの面接官を逆に面接してみたいです。

多分いずれそういう日が来るでしょう。

「ひとの世の幸不幸は

 人と人とが逢うことからはじまる 

 よき出逢いを」                                 みつを

合掌。

記事の一覧に戻る

コンサルタントによる転職相談
ご登録はこちら

プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

カテゴリー

アーカイブ

このページのトップへ