ホーム > 社長ブログ > 「大変もったいない辞退」

社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「大変もったいない辞退」

「大変もったいない辞退」

先日、とても残念な内定辞退があった。

明るく印象が良い人で、どこに面接に行っても内定してしまう。

未経験者だけど人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)を強く志望していた。

私も面談してみて

「この人なら未経験でも内定する会社があるはずだ」

と、人柄に惚れ込んでご紹介することにした。

クライアントに対しても

「未経験ですが

 とても良い人なので

 とにかく会ってみてください」

とお願いした。

全てのクライアントが快く面接していただいた。

その後、内定連発!!

ただ、ご本人は大手人材紹介会社にも登録されおり

そちらでも内定連発!!

最終的には

ご両親の強いご意向もあり

下記の条件で入社する企業を選択した。

1 上場しているなど大手人材会社、つぶれそうもない企業

⇒「そんな安定企業は、人材紹介業界には無い。

 一体何を考えて、この業界を志望したのか?

 この業界で生き残るには自分がプロのコンサルタントになるしかないんだよ。

 長くやるなら、プロに近づける会社を選んだ方がいいよ。」

 と何度も言ったが

 未経験者だけに危機感が伝わらない。

2 給与の高い会社

⇒「目先の給与より生涯年収だよね。

  だからこそプロになるんだよ。」

  と何度も言ったが

  どうしても目先の給与に引っ張られる。

3 残業が少ない会社

⇒「以前よりこの業界も残業が少なくなったよ。

  でもね、ある程度はどこでもあるし

  仕事が好きになれば自然とやってしまうんだよね。

  結局、貴方が結果をしっかり出せば

  残業が少なくても何とも言われないし

  逆に結果を出せないと

  早く帰るのはつらいよ。」

このような話を何十時間もしたのだが

結局は最も仕事が単調で機械的で

最も個人力がつかないと思われる会社を選んだ。

上場している

給与が高い

残業が少なそう

という理由だ。

元々、この業界への志望動機は

「一人一人のキャリア形成に深く深く関わりたい」

というものだった。

その信念とは逆の選択をした。

大変残念で仕方なかった。

その信念が本当だったら

既に今頃後悔し始めていると思う。

そして

「人材紹介会社なんて

 どこでも同じような職場環境だろうから

 この業界はやーめた!!」

と思われて

異業界に転職されるのが一番残念だ。

そうではない良い人材紹介会社がたくさんあるのに。

ご両親が妄信的な大手志向とは言え

実はご本人もそうなのだと思った。

1社目も大企業に入社したのに

わずか1年で退職した教訓が生かせていない。

会社は大きさではなく

やりたい仕事や自己成長感で選ぶべきだと

私は思っている。

私が大企業の内定を辞退して

まだ数十人だったリクルート人材センターを選んだのもそれが理由だ。

JALや東京電力でもつぶれる時代だ。

大銀行も公的資金注入が無ければつぶれていた。

実際、北海道拓殖銀行と山一證券はつぶれた。

そんな生きた経済を感じる力が無いのであれば、この業界には向かない。

孫さん、柳井さん、三木谷さん、ビル・ゲイツ、ザッカーバーグ、

三木谷さん以外、大企業経験者はいない。

ちゃんと世の中を見て自分で経済を感じ取ってほしい。

と思っていたら

先日、この方からご連絡をいただいた。

「武谷(たけや)さん

 ご無沙汰しております。

 私が今在籍している人材紹介会社は

 ご指摘いただいた通り

 仕事が単調で機械的で表面的な会社でした。

 高い業績を上げて評価されていますが

 もっとスキルアップできる人材紹介会社への転職を考えています。

 私の選択が間違っていました。

 済みませんでした。

 また、相談に乗っていただけませんでしょうか?」

「アノネ

 人間にとって一番大事なものはなにか?

 そこを原点として考えてゆけば

 あとは自然にわかってくるよ」                   みつを

合掌。

記事の一覧に戻る

コンサルタントによる転職相談
ご登録はこちら

プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

カテゴリー

アーカイブ

このページのトップへ