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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「仕事の価値をどのようにはかるか?」

「仕事の価値をどのようにはかるか?」

今日は価値観の話です。

私がリクルートエイブリック(現:リクルートキャリア)にいた時は

「できるだけ数多くの採用・転職を成立させることが最大の社会貢献だ」

と思って仕事をしていた。

「お見合い機会創造産業」なんだから

結婚できる人が多い方がいいに決まっていると。

その後、JACに転職したら

JACの人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)は

意外にもそれほど数を追いかけているわけじゃなかった。

数を追いかけていた人もいたけど

「リクルートエイブリックのように数ばかり追いかけて

 質を重視していない人材コンサルタントにはなりたくない。

 多くのクライアントが

 セグメントもぜず数多くの人材を紹介してくる

 リクルートの姿勢に対して文句を言っている。

 人材側もそうだ。

 とにかく数多く応募しろと言われて怒っている。」

と言うように

リクルートのやり方に否定的な社員が大半だった。

当時、私はこの意見に対して

「負け惜しみ」 だと思って相手にしなかった。

「JACはこれから上場する計画なのに大きくする気はないのか?

 そんな事を言っているからリクルートの十分の一(当時)の売上しか上げられないんだ。

 十分の一の売上ということは、社会貢献度も十分の一だ。

 確かにリクルートは殿様商売かもしれないが

 結局はリクルートに頼らざるを得ないから

 多少の文句はあってもクライアントも登録者も減っていない。

 むしろ、急増している。

 結局は質があるから量も付いてくるんだ。

 負け惜しみを言うな。」

と思っていた。

また、リクルートほど「顧客満足」に関する議論を活発にしている会社は少ない。

「顧客満足」に関して

オープンに議論し共有することは良いことだと思う。

この仕事の意味を考え

意見を出し合い

新たなサービスをカタチにしてきた。

しかし、量の追及と質の向上との両立という難題に必ず突き当たる。

議論で全てを解決できるわけではない。

結局、顧客満足とは一人一人の社員が

考えて行動して評価されるものではないのか?

「リクルートは100人、インテリジェンスは50人、JACは20人、決めてくれた。」

と、あるクライアントが言っても

それがそのまま顧客満足の差と言えるのか?

量だけを求めているクライアントはそうかもしれない。

しかし、そもそも個々のクライアントやキャンディデートによって

人材紹介会社に対して求めるものが

全然違うだろう。

定量評価ではリクルートが圧倒しても

定性評価ではインテリジェンスやJACの方が上であることも多い。

更には、もっと小さなブティック型エージェントの方が評価が高いケースも多い。

これこそ 「負け犬の遠吠え」 と言われるかもしれないが

一人ひとりの採用プロセスにおけるサービス品質に対する評価は見逃せない。

それを思うと

私は昔のように 「量が全てだ」 とは全く思わなくなった。

むしろ、記録より記憶に残る人材紹介をやりたいと思うようになった。

元々求人広告よりリアルに採用・転職に関わる人材紹介業の「リクルート人材センター(当時)」

を希望して配属してもらったのが1984年。

その新卒当時の原点に戻った。

人材業界歴30年。

独立開業し10年目。

今一人になって日々その当時の原点を実感する。

私は数多くではなく

数は多くなくても記憶に残るような仕事がしたいと。

社名ではなく

個人名で呼ばれる仕事がしたいと。

まだまだその域には至ってないが

「記憶に残るサービス」 という原点に戻って

体が動かなくなるまで仕事を続けたい。

そんな偉そうな事を言っても

結局は自己満足だな。

しかし、自己満足を追求するために

人は働いているのではないだろうか?

お客様や上司が

いくら自分を評価してくれても

自分が満足しなければ

永遠に喜びは感じられないだろう。

だから自己満足も大切なんだよね。

「生きているうち 

 はたらけるうち 

 日のくれぬうち」                                みつを

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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