「採用力の差は社長力の差」
昔、採用戦略立案の勉強をさせられました。
・採用の定義⇒「採用」とは外部からの人的経営資源の調達を指す。(「育成」は内部調達)
・機能⇒事業戦略実現のための具体化施策に基づく「要員計画」において確定された
人的資源不足の解消。
何やら難しい言葉ですが、内容は皆さんご存知の通りです。
(採用戦略立案・提案のステップ)
1 「事業戦略の方向性」に基づくジョブデザイン(仕事役割)によって決定される「人材のスペック」と
「企業文化・風土」によって決定される「人材のタイプ」から
採用に際しての「求める人材像」を明確化する。
2 明確化された「求める人材像」の「要求分析」と採用活動上の「競合分析」
人材獲得に向けての自社の「訴求材料の抽出・検討」を行い
採用マーケットの明確化とセグメンテーションと募集方法の検討・企画立案
すなわち「採用マーケティング活動」を行う。
3 募集広報から「選考」「説得」「内定フォロー」「入社」までの活動内容および
役割分担の明確化を通じて、求める人材を確実に獲得するために
「採用活動のフローの設計」を行う。
・採用活動をマーケティング活動と捉えて
「3C」と「5Forces」による外部環境分析を行う。
・採用活動上の競争優位を築くための基本戦略を策定する。
・事業展開の基本戦略から求める「人材のスペック」を
企業固有のコミュニケーション特性を知り求める「人材のタイプ」を明確化する。
簡略に言うと
公式は下記のようになります。
「採用力」=「企業力」×「労働条件」×「採用活動力」
しかし、「企業力」(例えば、規模や知名度)は短期的に変えられない。
「労働条件」(例えば、給与や労働時間)も短期的には変えにくい。
「企業力」や「労働条件」が「採用活動上の競合企業」と比較して明らかに劣る場合は
「採用目標」を変更しなければならない。
ここで言う「採用目標」とは、「採用ターゲット人材×採用人数」 である。
上記の公式の中で一番変えやすいのは「採用活動力」であるから
「企業力」や「労働条件」が劣る企業は
この「採用活動力」を飛躍的に向上させることによって
「採用目標」の達成を目指すしかない。
では、この「採用活動力」とは何か?
「採用活動力」=採用投下資源×採用広報力×採用実践力
結局、採用上の競合企業より多額のお金を使って広報活動を行い
工夫した仕掛けでひきつけて
多くの人的パワーを投入し
ビジョンや仕事への情熱を語り
欲しい人材は徹底的にフォローする
こんな感じになる。
真面目にやると採用活動は本当に大変です。
これだけの事をやり切れる会社は少ないが
経営トップの意志が強ければかなりの事はできる。
簡単に言うと
社長が採用活動に強い関心を持っていて
欲しい人材を採用するためなら
お金も使うし自ら陣頭指揮に立って汗もかくという人であれば
それなりに良い人材を採用できる。
更に、採用後の育成にも関心を持ち
社員が育てば企業力や広報力も向上し
更に良い人材を採用できるようになる。
従って、 「採用力の差は社長力の差」 という結論になる。
実際に、採用熱心な社長によって
企業力以上に良い人材を採用できている会社があるし
採用に関心がない社長の会社では逆の現象が起きている。
人材紹介会社に頼めば全てやってくれると勘違いしている
社長や人事担当者の話を時々耳にしますが
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)は万能ではないので
社長のサポートはできても完全な代役はできないのです。
その点、私のクライアントは
採用活動に理解がある社長さんばかりで大変助かってます。
誠にありがとうございます。
「おかげさん」 みつを
合掌。