「大企業と中小企業の戦い方の違い」
以前、日経ビジネスの特集に
【会社の寿命】
生き残りの条件、5か条
一業にこだわる企業は死滅~企業は永遠か
という記事があった。
要点はこれだ。
「社長、会長の先見性と決断力。これなしに不老不死の企業づくりはできない。
一見ムダにみえる技術開発を敢行、将来、変身のタネをまくなどの必要からである。
一業にこだわる企業に、明日はない。
日々刻々の変化に対応、いざとなれば事業内容どころか社風まで刷新する
エネルギーがなければ、産業の衰退とともに死を迎えてしまう。」
第1条:時代を見抜く指導力を(目先の不利益は覚悟する)
第2条:社風一新、沈滞を破れ(輸血や配転も辞さぬ荒療治)
第3条:危険をおかして活力を出せ(多角化も成否は背中合わせ)
第4条:大樹に寄りかかるな(下請けに甘んじれば不況が直撃)
第5条:ムダガネ使いの勇気を(先取り精神で粘り強く)
普通に読んで行くと、「そりゃそうだな。なるほどね。」という感じだが、
ふと現実に返ると 「あまり参考にならないなー」 とも思う。
結局、この記事も大企業の栄枯盛衰の事例を参考に書かれたものなので
中小企業と言うか個人事業主的な私にはフィット感が無い。
経営資源が豊富にあって、会社をいじくり回せば何かが起こる大企業においては、
何とかしようがあるが、我々のような零細企業では、そんなに何とかできる材料は
限られている。
5か条も逆にするとおもしろい。
第1条:時代を見抜くより目前の商談にベストを尽くせ
第2条:特色ある社風は変えず沈滞に耐えろ
第3条:危険をおかすな
第4条:隙あらば大樹に寄りかかれ
第5条:ムダガネ使いはするな
だから、日経ビジネスやハーバードビジネスレビューを読んでも
勉強にはなるが零細企業のバイブルにはならない。
師匠の栢野(かやの)さんが、時々旅行会社のHISの例を引用している。
・まずは、海外旅行の格安チケットでNo.1になる。
・それが達成できたら、海外旅行でNo.1になる。
・それも達成できて初めて、国内旅行にも進出し旅行業界でNo.1になる。
「深く穴を掘れ。穴の直径は自然に広がる」 だ。
局地戦で勝ち続けて徐々に領土を拡大してこそ天下統一ができる。
ビジネスは戦争だから、負け戦をしてはいけない。
自分も社員も犬死させてはいけない。
勝てる戦しかしてはいけない。
中小零細企業はいたずらに戦線拡大してはいけない。
そして、社長は自ら最前線で戦い
局地戦での勝ち方を社員に見せなければならない。
社長は自分が最前線で戦えなくなったら
早く引退しないといけない。
「ともかく具体的に動いてみるんだね
具体的に動けば具体的な答が出るから」 みつを
合掌。