「クライアントとキャンディデート、どっちが大事?」
景気が良い時はキャンディデート様様、景気が悪くなるとクライアント様様。
こんな現象を繰り返していますが
そのようにスタンスがぶれると人材紹介業はバカにされますね。
最初からどっちも大事なお客様に決まってます。
その会社や求人に適した人材を採用していただき
入社した人材に活き活きご活躍いただき
クライアントに評価していただき
はじめて我々のビジネスが成立するわけですからね。
成功報酬を頂戴するのはクライアントですが
キャンディデートも大切なお客様です。
ヘッドハンティングとかサーチファームは、その点は明確です。
100%クライアント・ファーストですから。
クライアントのためにキャンディデートを探し、評価し、口説き落として入社してもらう。
クライアントの競合他社から人材を引き抜くケースも多いです。
だから、本来は一業界一社としか取引しないというのが原則。
外資系の広告代理店なども原則一業界一社との取引ですよね?
例えば、メルセデスベンツがクライアントならBMWとはお取引しないとか。
ただ、日本の広告代理店は
トヨタともホンダとも日産とも同時に取引したりしますね。
それと同じような感覚で
日本のサーチファームは一業界一社を
厳密に守っているところは少ないかもしれませんね。
もし厳密に守ってたら、ごめんなさい。
逆に、人材紹介会社はハンティングはせず
ご本人の意志で登録してくるわけですから
同じ業界のトヨタやホンダや日産とも同時にお取引できるわけです。
だから、クライアント・ファーストで仕事したい人は
ヘッドハンティング会社で働いた方がいいでしょう。
ちょっとそこまでは割り切れないという人は
人材紹介会社で働く方がいいかもしれないです。
人材ビジネスと言っても別の業界だと思った方がいいでしょう。
少なくともサーチファームのコンサルタントは一緒にされたくないと思ってます。
ところで、人材紹介業に長く身を置く私が以前から気になる事があるんです。
既に改善されていたら、ごめんなさい。
転職サイトの人材管理のページに 「評価」 という項目があって
登録していただいた人材の評価を 「A」「B」「C」「D」「E」「×」
とか選択して入力できるようになっていたでしょう?
あれに違和感を覚えるのは私だけですかね?
いろいろな人材が登録されるので
中には対応に苦慮するような人もいらっしゃるのは事実です。
また、中規模以上の人材紹介会社は登録者数も多いし
「A」人材だけを迅速にピックアップしたいでしょう。
業務の効率化のためにランク分けしたい。
そんな実務的な要望がある事は十分理解できます。
ただ、私には何か違和感がある。
きれいごとばかりは言いたくないです。
実際に全ての人材に同等のサービスを提供するのは物理的に無理なので
現実的に分類されるのは仕方ないのですが
「A」「B」「C」「D」「E」「×」というのはどうでしょう?
あまりに酷くないですか?
要するに、どこかのクライアントにご紹介できる可能性がある人か、ない人か?
で分類するわけですから
「求人あり」 「今は求人なし」 「難しい」 ぐらいの分け方が妥当じゃないですかね?
「A」「B」「C」「D」「E」「×」 というのは
登録された人が見たら相当ショックでしょうね。
いかなるキャリアの人にも人間としての尊厳があるという意味で
その辺のスタンスは大切だと思います。
「名もない草も実をつける
いのちいっぱいの花を咲かせて」 みつを
合掌。