「恐怖の辞退連絡!!」
昨日は堅実に業績を伸ばされている人材紹介会社に訪問し
営業本部長と人事の方にお会いするアポイントがあった。
14時アポだったので13時半に出れば余裕だと思って準備していた。
そろそろ出ようとした矢先に電話が!!
何やら悪い予感がする。
Aさん:「明日の面接の件ですが
前日で申し訳ないのですが辞退しようかと思いまして・・・。」
私:「えー!!
ちょっと待ってくださいよ。
折角のチャンスなのに。
あの会社の一次面接を通過して二次面接に進める人は珍しいし
もったいないですよ。」
Aさん:「実は前回の一次面接の時から
厳しい質問が多くて難しい会社だなと思っていたんです。」
私:「でも、その厳しい面接を見事クリアされたんですよ。
自信を持ってくださいよ。」
Aさん:「ただ一次面接の後
他の会社で自分にピッタリだと思う会社が出て来まして
とんとん拍子で進んで内定が出そうなんです。」
私:「自分にピッタリとは今の自分の実力に合っているという事ですか?」
Aさん:「はい。そこなら即戦力として働けると思います。」
私:「じゃあ、今の貴方の力以上に伸びないじゃないですか?
チャレンジポストじゃないですね?」
Aさん:「・・・はい。確かにそうかもしれません。」
私:「今回は向上心に火をつけて
ワンランク上のポジションにチャレンジするはずでしたよね?
経営学の本まで読んで勉強したじゃないですか?」
Aさん:「はい。
しかし、先方が求めていらっしゃるものは相当高い所にありそうなので
果たして自分がお役に立てるかどうか心配です。」
私:「Aさんが正直に話していただいているのはわかります。
ただ、チャレンジせずに今回の転職活動を無難に終わらせて
今と同じレベルの仕事に横滑りするのは安易ですよ。
結果はどうあれ、折角勉強もしたんですからチャレンジはしませんか?
それで駄目なら仕方ないし
どうしても自信がないなら
内定しそうな会社に行けばいいじゃないですか?
少なくとも前日キャンセルは社会人としてもまずいですよ。」
Aさん:「確かにそうですね。
やっぱり明日行きます。」
私:「そうですよ。
開き直って行って本音でぶつかってください。」
Aさん:「お忙しいところ変な電話をして申し訳ございませんでした。
やっぱり明日行ってきます!!」
おーびっくりした。
折角難しい一次面接をクリアしたのに
二次面接に行かないのはもったいない。
その日のために事前学習もしていたのだから。
ところで今は何時だ?
おー!! もうすぐ14時だ!!
まずい!!
アポイントの時間に遅れると電話しなきゃ。
という展開になり
走りに走って20分遅れでクライアントに到着した。
私:「遅れまして、大変申し訳ございません。」
営業部長:「いや、気にされないでください。
この仕事にはよくある事ですから事情はお察しします。」
と寛大にご対応いただき
様々な人材紹介業界の話をして帰社した。
そして今日
面接を終えたAさんから明るい声でお電話をいただいた。
Aさん:「武谷(たけや)さん、今日は面接に行って良かったです!!
昨日はちょっと弱気になっていて
つまらない電話をしてしまい本当に済みませんでした。
今日の面接に行かず安易に内定した会社に決めてしまっていたら後悔したと思います。
今日は自分なりに話したい事は話せました。
ありがとうございました。」
私:「いや、こちらこそ、ありがとうございます。
お忙しい中、長時間の面接やテスト、お疲れ様でした。
悔いが残らない転職活動ができて良かったですね。」
Aさんはチェレンジしたプロセス
全力を出したプロセスに満足されたようだ。
結果はどうであれ
悔いを残さない転職活動の大切さを再認識させられた爽やかな電話だった。
「点数
にんげんはねえ
人から点数をつけられるために
この世に生まれてきたのではないんだよ
にんげんがさき
点数は後」 みつを
合掌。