「人材紹介会社の限界と使命」

私たちの仕事って何だろう？

社会的にどれほどの価値があるんだろう？

単に「人」をＡ社からＢ社に転職させているだけでは？

関わった人たちは幸せになっているのだろうか？

ちゃんとクライアントの戦力になっているだろうか？

今日も過去転職に関わった方々のリストを眺めながら

お一人お一人の事を思い出していました。

中には残念ながら既にご紹介した会社を辞めてしまった人もいます。

何とか頑張れるかと思ったが駄目だったか？

あの人にあの会社をご紹介すべきだったのか？

クライアントの良い点だけを強調しているつもりはありません。

悪い情報、経営課題、離職率なども伝えているつもりです。

また、明らかに社風に合わない人はご紹介していません。

実際、ほとんどの人は辞めずに頑張っています。

既に昇進・昇給を果たした人や

社長になった方も複数いらっしゃいます。

しかし、我々の仕事には限界があります。

会社というものは実際に入社してみないとわかりません。

我々が登録者に提供できる情報は

あくまで人から聞いた情報です。

社長はじめ経営者、人事の方、現場責任者の方などからはもちろん

その会社を辞めてしまった方から提供される情報も数多くあります。

業界内での噂・評判のような、あいまいな情報もあります。

でも、会社は入社してみないとわかりません。

それが、私たちの仕事の限界かもしれません。

そして、同じ会社に入社しても

その会社の社風に合う人、合わない人がいます。

これを、私たちは社風と性格との「タイプマッチング」と呼んでいます。

この「タイプマッチング」の精度を最大限上げる努力をしたいです。

この精度が上がれば自然と離職率は低減し幸せな転職が増えます。

これが、私の使命です。

そのためには原点回帰するしかありません。

できるだけ多面的で実態に近い求人企業情報を収集する事です。

クライアントには

できるだけ多くの社内情報・実態情報を公開していただけるように働きかけます。

人事採用関連情報のディスクローズを勇気を持って促進できる会社こそが

優秀な人材を採用できてエクセレントカンパニーになれる社会にしたいです。

そのような先進的な企業が増えるように

経営者や人事責任者の方に働きかけます。

一方、ご登録いただく方々に関しては

お一人お一人の話を傾聴することは言うまでもありません。

「できる事」、「やりたい事」、「やるべき事」　を共有し

キャリアプランのベクトルをしっかり共有しなければ。

これが、もう一つの使命です。

人の人生の岐路に接している責任は重いです。

この責任ある仕事を継続するには

私自身が毎日平和で静かな気持ちでいなければいけません。

ちょっとした事で感情的になったり

イライラしているようでは全く修行が足りません。

「未だ木鶏たりえず」　どころか

「木鶏の姿は遥か遠く未だ見えず」　

という感じです。

「いちずに一本道

　いちずに一ツ事」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　みつを

合掌。