「やりたい仕事も決まってないのに海外に行きたい?」
明るく社交的で性格の良いキャンディデートのAさんの話です。
「先に仕事を決めてから海外に行く」
というのが普通だと思うのですが
Aさんは
「とにかく海外に行きたい、海外で働き、海外に住みたい」
と1~2年前に突然思ったそうです。
そして、奥さんも赤ちゃんも実家にあずけ
会社を休職して1年間語学留学しました。
留学前、英語は全然できなかったのですが、
TOEICは何とか600点ぐらいになったそうです。
行動力はあるのです。
Aさん:「年収を落とさず海外で家族と一緒に暮らせる求人はないでしょうか?」
私:「いきなりそれは難しいですよ。」
Aさん:「もっと仕事で実績を積んだ上で考えた方がいいですかね?」
私:「おっしゃる通りですね。
折角これまで人材派遣や人材紹介の仕事を8年間もやってきたんですから
もっと人材紹介の仕事に深く取り組んで
一人前の人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)になってから
海外移住を考えた方が現実的ですよ。」
Aさん:「やっぱりそうですか?
先輩などに相談すると
人材ビジネスには40歳でも50歳でも戻ってこれるから
若い内は異業界で自分を試した方がいいと言うんです。」
私:「でたらめなアドバイスですね。
40歳でも50歳でも戻ってこれる?
そんな甘いもんじゃないですよ。
継続してこそクライアントやキャンディデートとのネットワークを維持できるわけで
10年も業界を離れたらお呼びでないですよ。」
Aさん:「やっぱりそうですか?」
私:「更にAさんがこれまで経験した人材紹介は人材派遣から派生した
中途半端な人材紹介じゃないですか?
求人を獲ってきたらコーディネーターに投げて人選してもらって
運が良ければ決まる結果オーライの人材紹介です。
そんな仕事のやり方では、人材紹介業界では通用しません。
未経験者とみなされても仕方ないです。」
Aさん:「やっぱり、しばらくは日本でキャリアを積むしかないですかね?」
私:「はい。
幸い外資系の人材紹介会社が採用活動を活発にやっています。
社内公用語は英語ですから、キャリアを積みながら英語力もアップしますよ。」
Aさん:「私ぐらいの英語力でもいいんですか?」
私:「はい。
全くできない人でも英語アレルギーのない人で
自分から外国人に話しかける度胸があれば大丈夫です。」
Aさん:「それは任せてください。
外国人に自分から話しかけて仲良くなるのは得意です。」
私:「それは素晴らしい。
そのマインドがあれば全く問題ないです。
外資系人材紹介会社への転職を真剣に検討してください。
外資系人材紹介会社は、日本企業との取引拡大に本腰を入れて来ています。
本気で頑張って結果を出せば
スキルアップするし、年収も上がって家族と一緒に暮らせるし
英語力もアップします。
そうすれば将来の海外移住も夢ではありません。」
Aさん:「はい、真剣に考えます!!
今日は大変ありがとうございました。」
私:「こちらこそ、大変ありがとうございました。」
Aさんは勤務中の大手派遣会社の中で目指すポジションも
目指す人もいなくなり閉塞感を感じていた時に
経済発展中のASEAN諸国への移住を考えたそうです。
気持ちはわかりますよね。
しかし、これまでのキャリアを活かた現実的な転職をしないと
家族を抱えているのに人生が狂ってしまいます。
「花はただ咲く
ただひたすらに」 みつを
合掌。