「連敗続きのキャンディデートが見事にリベンジ」
毎週素晴らしいキャンディデートに恵まれて感謝します。
20代後半の優秀なキャンディデートAさんもその一人です。
一流大学を卒業後
異業界の有名企業で働いてきましたが
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)に転身したいとおっしゃるのです。
私:「Aさん、本気ですか?
これまで順調にキャリア形成してきたのに
本気で人材コンサルタントになりたいのですか?」
Aさん:「本気です!!
私はこれまで社内外の色々な人と一緒に仕事をさせていただきました。
そこでいつも感じていた事があるんです。」
私:「どういう事ですか?」
Aさん:「一緒に仕事をする人によって
仕事の成果や出来栄えが全然違うという事です。」
私:「なるほど。」
Aさん:「結局、会社は人次第だと痛感させられました。」
私:「なるほど。
どうぞ続けてください。」
Aさん:「正直、この人とはまた一緒に仕事をしたいけれど
この人とは二度と一緒にしたくないと思った事もあります。」
私:「なるほど。」
Aさん:「そんな事を考えている内に
やはり適材適所が大事だと思ったんです。
逆に仕事と人のミスマッチがあると仕事の質が低下すると。」
私:「なるほど。」
Aさん:「そこで、自分自身が何とか適材適所に関わる仕事ができないか?
ミスマッチを少なくする仕事ができないか?
と考えるようになり
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)の仕事に関心を持つようになりました。」
私:「よくわかりました。
Aさんが考えているほど、きれいな仕事ではないと思いますし
売上目標を追い続ける営業的な仕事ですよ。
その辺もわかってますか?」
Aさん:「はい、色々と調べた上でチャレンジする事を決心しました。」
私:「覚悟はわかりました。
Aさんであれば必ず内定を勝ち取れると思います。
一緒に頑張りましょう!!」
若いのにしっかりされてますし
わかりやすく明快に話されます。
「Aさんはすぐに内定するだろう」 と思っていました。
しかし、そんな甘くはなかったです。
Aさんのチャレンジは、思わぬ三連敗から始まりました。
3社とも同じような理由で面接NGになってしまったのです。
・人柄や基礎能力は申し分ない。
・コミュニケーションも嫌味なくロジカルで明快である。
・ただ、何か強いパッションを感じない。
・本当に泥臭い仕事ができるのだろうか?
私:「いやいや、人材紹介業に対する強い情熱があるから
現職の優良企業を辞めてまでも
人材コンサルタントになりたいんじゃないですか?
人柄が爽やかだから感じないかもしれませんが
この仕事の泥臭い部分もわかった上で応募しているんですよ。
NGにしないで考え直してください。」
色々抗議はするものの
なかなか結論は覆らず
Aさんは窮地に立たされました。
Aさん:「悔しいですね。
本当に悔しいです!!」
ここで簡単にあきらめたり、いじけたりしない所がAさんの素晴らしい長所です。
Aさん:「失敗を修正して必ず内定を勝ち取りますので
見捨てないで今後も求人を紹介してください。
とにかく、人材コンサルタントの仕事をやりたいのです。
やるからには、必ず結果も出します!!」
そこから仕切り直して
追加で3社に応募しました。
そして、Aさんは3社すべての内定を勝ち取りました。
いずれも高評価で
「なかなか会えない優秀な人材ですね。
是非、うちの会社を選んでいただきたい。」
と3社間での争奪戦になりました。
Aさんは深く悩みましたが
最後は、一番年収の低い●●社を選びました。
私:「Aさん、本当にいいんですか?」
Aさん:「はい、もちろんです。
もう腹をくくりました。
スッキリしています。」
私:「Aさん、なぜ●●社を選んだのですか?」
Aさん:「目先の年収より
『誰と一緒に働くか』 の方が大切ですよね。
それが元々転職を考えるようになった動機ですから
原点に立ち返っただけです。」
うーん、しびれる事を言いますね。
この若さで立派な人です。
素晴らしい人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)になるでしょう。
今後も末永くお付き合いしたいと思います。
「アナタの主人公は
アナタなんだよなあ」 みつを
合掌。