「成約件数を増やすか? 成約単価を上げるか?」
成約件数が増えて単価も上がるに越したことはありませんが
両方を同時にやるのはなかなか大変です。
現状は求人需要が多いので
結果として件数が増えて単価も上がっている人材紹介会社が多いと思います。
同時にやるのが難しいとなると
成約件数を増やすのか? 成約単価を上げるのか?
明確な方針と具体策を示す必要があります。
では、具体的に何をすればいいのでしょうか?
1 成約件数を増やす場合
・求人件数を増やす。
・登録者数を増やす。
・人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)を増やす。
これではあまりに単純ですね。
大手人材紹介会社のマネをしても勝てそうもありません。
2 成約単価を上げる場合
(対クライアント)
・決裁権のあるキーパーソンにアプローチして高額案件をGETする。
・単価の高い求人にシフトする。
・FEEを上げる交渉をする。
・単価の高い求人は、優秀なコンンサルタントに担当させる。
・単価の低い求人の依頼は受けない。
(対登録者)
・年収の高い登録者の集客に注力する。
・年収の高い登録者は、優秀なコンサルタントに担当させる。
・「当社は高年収層専門の人材紹介会社です」 と宣伝する。
冷徹な印象ですが
こっちの方が方針が明確で大手人材紹介会社との差別化もできそうです。
既に、このような高額案件市場で戦っている人材紹介会社も多数ありますし
強みが明確でなければ勝ち残るのは難しいでしょう。
また、給与制度がコミッション制で
個人プレイに走るコンサルタントも多いので
マネジメントの難しさもあると思います。
ただ、今からリクルートやインテリジェンスと同じ
若年低年収市場で戦っても仕方ないですし
エス・エム・エスと同じ看護師市場で戦っても逆転するのは至難の業です。
活路を見い出すとすれば 「成約単価を上げる」 という方針になるでしょう。
ただ、前述したように
この領域も競争が大変厳しくなっています。
ロバートウォルターズ、エンワールド・ジャパン、ヘイズ、マイケルペイジ、CDSのような
外資系企業に強いプレイヤーも日本企業の求人市場開拓を図っています。
外資系市場だけでは売上拡大に限界があるからです。
高年収層に特化した日本の中堅人材紹介会社も少数精鋭で業績を伸ばしています。
やはり、「決裁権のあるキーパーソンにアプローチして高額案件をGETする」 という
動きができるかどうかが勝敗を分けるポイントになってきます。
魅力的な高額案件を獲得できれば
自ずと優秀なキャンディデートにもリーチできるはずです。
従って、「決裁権のあるキーパーソンとのネットワークづくり」 という事が
高額案件市場で戦って勝つための条件になります。
(具体的にどうやってネットワークを作るか?)
・直接、「お会いしたい」とアポイントを取る。
・仕事ができるリサーチャーを採用するか、育成する。
・キーパーソンが集まる場所に行き面識を持つ。勉強会やパーティーなど。
・一度でオシマイにせず継続的にフォローして仲良くなる。ランチ、飲みなど。
・様々な情報提供をして、「役に立つヤツだ」 と思ってもらう。
・秘密は守る。
・キーパーソンに別のキーパーソンを紹介してもらう。
・良い求人案件があれば、さりげなく提案してみる。
・どんな偉い人を相手にしても話題に困らないように日常から勉強する。
・偉い人に会っても緊張しないように慣れる。たくさん会う。
上記のように、キーパーソンはクライアントの決裁者であり
且つ、優秀なキャンディデートにもなり得ます。
度胸と工夫と勉強と突破力で
人脈のステージを上げる努力を継続すれば
エグゼクティブ・コンサルタントへの道も遠くないと思います。
「そのときの出逢いが
人生を根底から
変えることがある
よき出逢いを」 みつを
合掌。