「人材紹介会社はどこでも同じか?(その2)」
多くのキャンディデートにこの質問をされるので
また書かせていただきます。
私:「同じわけがないでしょう?」
キャンディデート:「なぜですか?
ビジネスモデルは単純で同じですよね?
分業制か両面制(一気通貫)しかない。」
私:「その通りですが違うんです。」
キャンディデート:「なぜですか?」
私:「経営者が違うからです。」
キャンディデート:「どういう意味ですか?」
私:「経営者が人材紹介業をお金を儲ける単なる手段と考えているか?
それとは異なり人材紹介がもたらす社会的効果を目的としているか?
それによって全く正反対の会社になります。」
キャンディデート:「どういう意味ですか?」
私:「人材が入社して短期的にお金が儲かればいいと思っているか?
入社後の戦力化と定着が達成され
クライアントに貢献してこそ本当の人材紹介だと考えているか?
その違いは大きな意味を持ちます。」
キャンディデート:「そこまで責任を負う必要がありますか?」
私:「当たり前でしょう?
『成功報酬』 という名目でクライアントからお金をもらっているんですよ。
短期間で辞めてしまったら一体何が 『成功』 ですか?」
キャンディデート:「そんな事を言ったら
結婚の仲人さんは永遠に夫婦円満である事に
責任を持たなければいけない。
どんなに仲の良いカップルでも離婚する時はするでしょう?」
私:「そうですね。
私が言っている事は理想です。
でも、1年以内に離婚してしまっては仲人としてあまりに申し訳ない。」
キャンディデート:「程度問題という事ですか?」
私:「そうですね。
あるキャンディデートが入社して一定の成果を上げれば
それは意味のある採用だった思います。」
キャンディデート:「武谷(たけや)さんは、入社後の事にも責任を負うのですか?
本当にできますか?」
私:「入社後の責任も負いたいと思って仕事をしています。
しかし、思うように行かない事もあります。」
キャンディデート:「そうですよね?
所詮、人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)は
仲人どまりで最終意思決定者ではない。」
私:「そうですね。
所詮、私の自己満足だと思います。
ただ、明らかにマッチしないものは避けさせてあげたいですね。」
キャンディデート:「それは当事者同士が判断できるでしょう?」
私:「そうじゃない場合もあります。
キャンディデートがクライアントの事をよく知らないでだまされているケースです。」
キャンディデート:「それは具体的にどんな場合ですか?」
私:「例えば最近の事例では
正義感の強いキャンディデートAさんが内定しているB社があります。
しかし、このB社の社長は口はうまいのですが
端的に言うと犯罪者に近い 『銭の亡者』 です。」
キャンディデート:「どういう人なんですか?」
私:「前に在籍していた会社から計画的に登録者の個人情報を盗み出した上で
その会社の社長に嘘をついて辞めました。
『社長、大変お世話になりました。
もう人材紹介の仕事はやり尽くしました。
今後は全く別の仕事をしたいと思います。
おかげさまで新たな事業をおこす資金もできました。
これもひとえに社長のおかげです。
本当にありがとうございました。』 と言って数ヶ月雲隠れした後に
全く同じ領域の人材紹介会社を立ち上げました。
これってほとんど犯罪ですよね。」
キャンディデート:「とんでもない人ですね!!」
私:「はい。
ただ、内定しているAさんは、この事を知りません。
教えてあげないとAさんの人生が大きく変わってしまうかもしれません。」
キャンディデート:「そんな情報は普通の人は知りようがないですから
出逢ってしまったら本当に事故ですね。」
私:「はい。
事前に防げる事故なら防ぎたいです。
もちろん、私が何でも知ってるわけではないので
全ての事故は防げませんが
表の情報も裏の情報も知り得る限り提供したいです。」
キャンディデート:「そうしていただけると助かります。」
私:「ちょっと話が脱線しましたが
同じ人材紹介会社でも
会社によって経営者によって全く違うという事です。」
キャンディデート:「そんな違いを知った上で自分に合った会社を選びたいですね。」
私:「是非そうしましょう。
私は今後も情報収集を続けます。」
「いちずに一本道
いちずに一ツ事」 みつを
合掌。