「初めからマネジメントをやりたいと言ってはいけない」
現役管理職として十分な実績がある人はいいです。
また、取締役など経営経験豊富な人もいいです。
管理職として十分な実績や経験がないにも関わらず
面接でいきなり
「マネジメントをやりたい」
と言ってしまうと
多くの人材紹介会社でドン引きされてしまいます。
「人を育てて組織を大きくしたい」
「業績を飛躍的に伸ばしたい」
そういう思いはわかります。
しかし、採用する側は
「貴方自身が売れるかどうかもわからないのに
初めからマネジメントをやりたいとはどういう事だ?」
と思ってドン引きしてしまうんです。
この時点で面接不合格です。
先日相談にお越しになったAさんにも申し上げました。
Aさん:「マネジメントがやりたいんです。
過去にもメンバーを育てる喜びを味わいました。」
私:「初めからマネジメントをやりたいと?」
Aさん:「はい、そうです。」
私:「なるほど。
それがこれまで応募された会社の一次面接で全て不合格になった理由ですね。」
Aさん:「え!! そうなんですか?」
私:「はい。
昔、Aさんが人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)をやっていた時と違って
今はいきなり管理職で採用する人材紹介会社は少ないんです。
昔のように業界全体が急成長しているわけではないですし
フラットな組織の会社が多いですから
今は管理職よりも自分で売ってくれる人が欲しいという会社がほとんどです。
従って、初めからマネジメントをやりたいと言えば不合格になるケースが多いと思います。
まずはプレイヤーとして実績を上げ認められて管理職になる方が
周囲の納得感もありますよね?」
Aさん:「あーそうですか?
それは今まで気づきませんでした。
良いアドバイスをいただきました。
ありがとうございます。」
私:「へー、こんな当り前のアドバイスをされたのが初めてなんですか?」
Aさん:「はい、初めてです。」
何か少しショックを受けられた様子でかわいそうになったのですが
言うべき事は言わないと
これからも数多くの会社に応募されて
ことごとく一次面接で不合格になってはもっとかわいそうです。
DHC会長からの借金問題で
みんなの党の代表を辞任した渡辺喜美議員は本気で言っているわけじゃないでしょうが
「一兵卒からやり直します」
という覚悟を面接で表明しないと
中途半端なマネジメント経験は新天地では通用しないのです。
厳しいですが現実です。
「どろをかぶらずに
ほんものの仕事はできぬ」 みつを
合掌。