「ボンクラ社長」
昔、ある大手エステ会社の社長にアポイントを取って訪問しました。
秘書が出てきて
「社長は営業幹部会議が長引いておりますので少々お待ちください」
と言われて待っていました。
そうすると、隣の部屋から大声が聞こえ始めました。
社長:「バカヤロー!!
お前は何をやってるんだ!!」
他の社員の重い沈黙が続きます。
社長:「黙ってないで何とか言ってみろ!!
この能無し!!」
またまた重苦しい沈黙。
社長:「何とか言え!!
このバカヤロー!!」
その瞬間、バリバリバリ、バリーン!!
社長が投げた灰皿がお茶碗か何か当たり
こなごなに散乱してしまったようです。
その後、秘書が青ざめた顔で入ってきて
「済みませんが、今日はこんな状況ですのでお引き取りください」
と言われましたので、
私:「大丈夫ですよ。
もう二度と来ませんから。」
と言って帰りました。
「こんな会社に人を紹介できるか!!」
ここでまた先人の経験と知恵を拝借します。
「優れた社長は、部門業績の不振は自らの責任として反省し、
業績向上を必死で考える。
ボンクラ社長は、部門の長の責任として、これを責め、
自らは必死で考えようとしない。」 一倉 定
・「部門の業績は、その部門の長の責任である」という考え方は全くの誤りで、
見当違いもはなはだしい。というより、社長の責任回避以外の何ものでもないのだ。
優れた社長は、部門業績の不振は自らの責任として反省し、業績向上を必死で考える。
ボンクラ社長は、部門の長の責任として、これを責め、自らは真剣に考えようとしない。
考えてみていただきたい。部門の長に自らの意志でいったい何が決められるというのだ。
その部門の事業も、商品構成も、価格も、人的資源の数も、テリトリーも、
そして事業方針自体、基本的に社長が決めているのだ。
いや「自由にやらせているから」という人がいるかも知れないが、
その自由とはすべて上記のような枠組みの中での活動の自由なのだ。
「アノネ
ひとのことじゃ
ないんだよ
じぶんの
ことだよ」 みつを
合掌。