「家内を救急搬送」
通常は心身ともにタフで我慢強い家内が
土曜日の朝、急に腹痛で苦しみだして
動くこともままならない状態になってしまいました。
それでも、自分で検索して近所の病院を探そうとしていました。
しかし、もうそれもできない状態でした。
立ち上がることもできず、脂汗をかいてぐったりしています。
私:「そんな病院なんか探しても他の患者と一緒にされて待たされるしダメよ。
もう救急車を呼ぶぞ!!」
と言って、救急車を呼ばせていただきました。
15分程度で救急車が到着しました。
救急隊員の皆さん、
礼儀正しく丁寧で動きも迅速、
医療知識もあって
本当にプロですね。
日本は素晴らしい国だと思えた瞬間です。
救急車に乗り込んでヒアリングされる中で
家内が以前お世話になった病院名を申し上げると
すぐにその病院に電話していただき
救急外来に受け入れていただきました。
私は10年前の事を思い出し
「これは尋常じゃない。
このまま入院して手術になるだろう。」
と覚悟しました。
11時前に病院に入り
検査結果が出た16時まで待ちました。
他の患者さんはすぐに終わるのに
最長時間だったと思います。
その間、ドクターの所見も二転三転しました。
要するに、多面的な検査をして多角的に検討しないと
原因がわからないのですね。
特に初めに出てきた研修医のようなドクターは
いかにも自信が無い様子でした。
結局、ありとあらゆる検査をして
内科と婦人科のドクターがどのような処置をするか検討しました。
最後は婦人科のドクターがリードするカタチで
「薬を飲みながら様子を診た上で、来週再度診察に来てください。」
という結論になり
夕方ふらふらの家内を連れて帰りました。
安心できませんが、少しホッとしました。
家内の話はここで終わりです。
この救急外来で色々な人を見ました。
本当に 「人生いろいろ」 だと思いました。
1 どうしてこの人が救急患者なんだろう?
呼吸器を付けて今にも亡くなりそうなご老人が
救急外来に運ばれており
何度も検査で行ったり来たり運ばれていました。
私:「そのご老人は救急じゃないだろう?
とっくに重病だろう?」
かわいそうに、どうしてこんな事になっているのだろう?
誰も付き添いの家族もいないじゃないか?
2 ピンピンしているのに救急外来に来ている人が多い。
私:「えー、貴方はどこが悪いの?
ピンピンしているじゃない?
安易に救急に来るんじゃないよ。」
子供さんの捻挫とか
私の時代ならオヤジに
オヤジ:「そんなものはツバつけたら治る。
このバカタレ!!」
と言われていたような軽い怪我人も多いですね。
私の場合は、後日骨折していた事がわかりました。
特に土日は子供さんが多いと
看護師さんが笑っていました。
3 外国人が来て対応に困っていました。
突然、全く日本語が話せない外国人が来て
最初は受付さんが対応に困っていました。
「Where do you come from ?」
とか、ものすごくゆっくりした中学英語で話していましたが
途中から通じなくなって
英語ペラペラのスタッフやドクターが出てきて対応していました。
4 元キャンディデートとご家族に遭いました!!
クライアントで働いている人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)と
その奥様とお子さんに偶然遭遇して驚きました。
お互いにあえて声はかけませんでしたが
十二分にわかったと思います。
5 全く話が通じない患者さんはどうするのか?
看護師さん:「●●さん、このお薬をいつも飲んでいたんですか?」
患者さん:「ばびぶべぼー・・・・・。」
看護師さん:「●●さん、定期的に飲んでいたんですか?」
患者さん:「がぎぐげごー・・・・・・。」
看護師さん:「●●さん、どっちなの?」
患者さん:「ざじずぜぞー・・・・・・。」
大声で一生懸命話しかける看護師さんですが、会話が成立していません。
この人も救急じゃなくて
慢性の病気でしょう?
でも、何らかの事情があって
一人暮らしのご老人で運び込まれてきたと思われます。
本当に医療現場は大変ですね。
6 痛みでのた打ち回る尿管結石の男性
受付に来た時から何やら非常に痛そうでした。
男性:「過去にも経験があるからわかるんだけど
尿管結石だよ。
イテー!!」
診察まで1時間半ぐらい待たされていましたが
その間も痛みに耐えられず
あっちの椅子、こっちの椅子、診察室内のベッドと移動を繰り返し
のた打ち回っていたので
かわいそうでした。
土曜日なのにビシッと派手なストライプのスーツ姿だったので
多分不動産屋さんで仕事中に具合が悪くなったのでしょう。
7 最後は急性アルコール中毒の患者です。
私は慢性のアルコール中毒なので
救急のお世話になることはないと思います。
しかし、この患者は若者で
自分の限度を知らず
ビールと焼酎を飲み過ぎたようです。
看護師さん:「花火大会の日は、こんな人ばかりで一杯になります。」
と笑っていました。
本当に大変ですね。
とにかく今日は、日本国の有難さと同時に
進みゆく高齢化社会と医療現場の大変さを垣間見た気がしました。
少なくとも今日の病院は
テレビドラマの 「救命救急」 とは違うと思いました。
でも、大変なお仕事です。
救急隊員の皆様、
ドクターやナースその他医療スタッフの皆様、
誠にありがとうございました。
「おかげさん」 みつを
合掌。