「戦略の問題なのか? スキルや行動レベルの問題なのか?」
人材紹介会社の経営者や管理職は
行動レベルの問題にばかり焦点をあて
そこを中心に毎日・毎週メンバーを詰める人が多い。
「今週は何件訪問したのか?
何件求人を獲得したのか?
何件紹介したのか?
何件面接に進んだのか?
その結果、何件内定したのか?」
こんな事はポーターズなどの業務システムを開いて見ればわかるだろう。
従って、こんな仕事はマネージャーに求められてはいない。
それなのに、毎週の営業会議で同じ事をメンバーに聞いて詰めている管理職がいる。
わかった上であえて尻をたたく役割の管理職は必要だが
それだけであれば不要だ。
「悪い結果は原因があって起きている」 という当り前の事だ。
「結果を良くするには原因に手を打つ」
それが管理職の仕事だ。
だから、メンバーに問わなければならない。
「結果が出ないのはなぜだと思う?」
メンバー自身に考えさせなければならない。
メンバー自身が
1 「原因をわかっていながらやれていない、やっていないのか?」
2 「そもそも原因がわかってないのか?」
これを知れば、そこから先のマネジメントが全然違ってくる。
上記1の場合は 「スキル不足か? やる気不足か?」 である。
「スキル不足」 の場合は、営業同行やロールプレイングなど
それを補う手を打つ。
「やる気不足」 の場合は、
「なぜ、やる気が無くなったのか?」
その原因を突き止めて
それに手を打つ。
上記2の場合は
やる気はあっても動く方向がわからないのだから
「方向を修正してあげる」
という事である。
「修正」 とは 「狙う的を絞ってあげる」 ということだ。
狙っている市場を間違えているから
もっと売上につながる市場を教えてあげる。
このようにメンバーによって課題の在り処は様々だ。
・狙う市場を間違う ⇒ 戦略レベル
・市場に対するアプローチの仕方を間違う ⇒ 戦術レベル
・そもそも行動量が足りない ⇒ モチベーションレベル
このような個々のメンバーの課題の在り処を把握した上で
更には、個々のメンバーの性格(強み・弱み)やコンディションも把握した上で
個々に違うマネジメントでアプローチしないと解決しないのだ。
それぐらいマネジメントというものは難しく大変で
洞察力や忍耐力を要するものなのだ。
だから、私は 「自分にはできない」 と思ってマネジメントを降りたのだ。
概して、 「私はマネジメントが得意だ」 と言っている人は
「勘違いしている子供」 か?
「ホンモノの大人」 か?
このいずれかである。
残念ながら、ほとんどが前者である。
「どんな雑草でも
時期がくれば
だまって
自分の花を咲かせ
自分の実をつける」 みつを
合掌。