「万能を求めず社員の長所を組み合わせる」
先日、優秀な社長さんの悩みを2時間以上伺ってきました。
順調に業績を伸ばされて、うまく行ってるように見えても
社長さんならではの悩みがあるのです。
「市場に引きずられるのではなく、むしろこちらが市場をリードしたい。
そのためには、より高い次元のコンサルティング力が必要だ。
いきなりその次元に到達できるとは思っていないが、
その手前の初歩的なハードルも越えられない
人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)が半数ぐらいいる。
その都度、指摘・指導しているし人事制度も経営方針に合致したものに変えた。
底上げのために組織もいじってみた。
でもワークしない。
なかなか変わらない。
堂々巡りで最近社外の人と会っても
こんな話ばかりしている。」
よくここまで話していただいたと感謝しています。
マネジメントはこのような迷宮に入ると大変ですよね。
外部の人からは単純に見えるのですが、
インサイザーになると本当に毎日頭が痛いです。
出口が見つけられません。
だから、外部の人の意見を聞きたくなるんですよね。
「何か違う視点や新たな解決策はないものか?」
と思って相談してみるのです。
やっぱり、社長って孤独で大変ですね。
私は思いました。
自分ならもっと楽しく仕事をしたいなと。
理想論ですが、社員の長所を何とか組み合わせられないかと。
現実はそんな簡単なものじゃないと思います。
でも、一人一人の社員を観察すると、
どこか一つは自分より優れた点があるだろうと。
・愛想がいい。
・柔軟性がある。
・分析が得意。
・業界知識が深い。
・先見性がある。
・創造性が豊か。
・人をまとめるのがうまい。
・ホスピタリティー豊か。
・貪欲で達成意欲が高い。
・よく気が付く。
なんか一つぐらい自分より優れた点を、社員は必ず持っていますよね。
そういう社員の長所を結び付けた組織づくりができたらいいですね。
やっぱり現実的には難しいですよね。
特にエリート社員が多い大企業出身者の組織は
このようなマネジメントは大変難しい仕事でです。
逆に、エリート社員などいない中小企業出身者の組織は
社員の長所を結びつける以外に生き残る道が無いので
このようなマネジメントに長けている社長さんがいます。
その結果、実にうまく回っているどころか、
上場している会社も少なくありません。
優秀な社長さんの下で働く社員の方々は、
それはそれでプレッシャーもあり大変なのです。
経営には理想も大切ですが、
現在の経営資源(現存する社員)のパフォーマンスを最大化することが優先されます。
手持ちの駒をいかに有効に動かせるか?
将棋と全く同じですね。
飛車、角、金、銀、桂馬、香車、歩。
全ての駒が王将が持っていない能力を持っています。
この駒の活かし方が上手な人が、 「名人」や「竜王」 という最高位になれます。
王将である社長は、
自分と同じ王将タイプではない人を採用した方がマネジメントしやすいですよね。
マネジメントは採用段階から始まっているんですね。
ただ、駒は捨てることもできます。
捨てるのも王将の判断次第です。
「名のない草も実をつける
いのちいっぱいの花を咲かせて」 みつを
合掌。