「教育が大事か? 採用が大事か?」
最近のキャンディデートですが、教育研修会社から人材紹介会社に転職したAさんと、
その逆で、人材紹介会社から教育研修会社に転職したBさんがいました。
Aさん:「教育だけでは限界があるので、人材採用に関わる仕事がしたい。」
Bさん:「人材採用だけでは限界があるので、人材教育に関わる仕事がしたい。」
どちらの理由も理解できます。
私も採用と教育は両方とも必要だと思います。
採用して何も教育しないのでは、宝の持ち腐れになってしまうでしょう。
また、学習意欲の低い人材を採用して、一生懸命教育しても育たないでしょう。
従って、良い人材を採用して、しっかり教育する事が大切なのは共通認識だと思います。
「コンサルティングとは診断と介入である」 と言われます。
採用と教育とは、その介入手法の違いだと思います。
ある企業を診断した結果、「外部人材を採用し課題解決した方がいい」 という
外科的手法が採用です。
外科的手法なので即効性はあるでしょうが、逆に失敗するリスクも抱えています。
一方、ある企業を診断した結果、「社員を教育して組織を活性化し課題解決した方がいい」 という
内科的手法が教育です。
内科的手法なので即効性はないかもしれませんが、大きな失敗をするリスクは小さいでしょう。
でも、組織の活性化や経営課題の解決のためには、採用も教育も両方必要だと思います。
更に、教育に関しては一過性の研修だけでは効果が続かないので、
日常的なマネジメントを継続的にやっていく事が不可欠です。
その際に、教育とマネジメントとの連動性や一貫性が大切だと思います。
研修では、「●が大切だ」 と教えられてきたのに、職場では、「■が大切だ」 と言われては
困ってしまいます。
こういう事が実際によく起きています。
ですから、一般社員の教育の前に、経営陣や幹部社員の教育が必要なのです。
大変な労力がかかりますが、それをやらないと教育の効果も出ないし、
良い風土醸成もできません。
エクセレントカンパニーは一朝一夕ではできないから、エクセレントなんですね。
「いまから ここから」 みつを
合掌。