「大手の年収と中小の年収」
大手人材紹介会社と中小人材紹介会社とでは、人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)の
年収の決め方に大きな違いがあります。
極論ですが、あえて簡単に言うと下記のように別れます。
・大手 = 組織人 = 人事考課 = 固定給
・中小 = 職人 = 利益貢献度 = 歩合給
大手人材紹介会社では、同時期に入社した人材コンサルタントの売上に2倍の差があっても
年収で2倍の差がつくことはありません。
例えば、リクルートキャリア(旧:リクルートエージェント)に同時期に入社した
Aさんの売上が2億円、Bさんの売上が1億円でも、年収が1000万円と500万円というような
差はつかないのです。
せいぜい、Aさんが700万円でBさんが600万円という感じです。
同じ人材コンサルタントでも、配属される部署や担当するクライアントの違いによって、
売上に大きな差が出ます。
会社都合による人事異動も頻繁にあります。
従って、売上だけでコンサルタントの年収を決める事は逆にフェアではないのです。
半年ごとに定量的評価と定性的評価とに分けて人事考課会議を行い、
同じグレード職級の中で誰が定量的に一番なのか、誰が二番なのか、
マネージャー間で議論してトップからビリまで決めます。
同様に、定性的には誰が一番で、誰が二番なのか、トップからビリまで決めます。
定量的評価は、個人の結果業績と考えていいと思います。
定性的評価は、個人業績以外の組織に対する貢献度合い(アナログ的要素を含む)と
考えてください。
ただ結果として、定量的評価が高い社員が、定性的評価も高くなる傾向にはあります。
定量評価が平均点なのに定性評価がトップなんていうことは、まずありません。
しかし、定量評価は3位だけど定性評価はトップというケースは珍しくないです。
こういう社員は、組織全体の業績に大変プラスになるようなリーダーシップを発揮してくれた
という意味で高く評価されます。
次期マネージャー候補の最右翼と言えるかもしれません。
このようなリーダーシップを発揮し続ければ、課長、次長、部長、役員と昇進して、
その結果、年収も大きく上がるでしょう。
一方、中小の人材紹介会社では、大手のような複雑な人事考課は行いません。
そんなに多くの社員もいませんし、人事異動も担当クライアントの変更もほとんどありません。
ただ、まともな会社ほどチームワークを重視する傾向があります。
機会損失を少なくするために、人材コンサルタント間の求人・求職情報の共有を促進しています。
しかし、年収を決める基準は個人業績です。
だいたい、粗利益の30%程度を年収として還元する会社が多いです。
従って、粗利益5000万円の人材コンサルタントの年収は1500万円程度で、
粗利益2000万円の人材コンサルタントの年収は600万円程度です。
もちろん、一気通貫(両面)制です。
どっちが良い・悪いではありませんが、
マネジメント志向が強い人は大手、プロフェッショナル(専門職)志向が強い人は中小に
行った方が幸せになれると思います。
では、年収1000万円に到達するスピードが速いのはどちらでしょうか?
これも一概には言えませんが、個人業績に自信がある人は中小の方が速いと思います。
若くても粗利益を3000~4000万円ぐらい上げられたら、年収1000万円に届きます。
大手で年収1000万円となると、課長とか部長にならないといけません。
そこまで昇進するには、30~40歳になるでしょう。
中小であれば20代でも粗利益を3000~4000万円あげればいいのです。
その代り、その年収は翌年も保証されるものではありません。
前年と同等以上の業績を上げないと、当然年収は下がります。
・年収
・志向(マネジメントか専門職か?)
・安定性
・自由度
果たして自分が何を幸せと感じるのか?
それを考えて選べばいいと思います。
これは年齢や生活環境によっても変化しますので、それも加えて考えた方がいいでしょう。
「かねが人生のすべてではないが有れば便利 無いと不便です
便利のほうがいいなあ」 みつを
合掌。