「マンション買いました」
最近、すごいキャンディデートAさんと毎日やり取りしています。
Aさんは遠隔地に住んでいるのですが、東京で働くそうです。
Aさんは人柄も良く優秀なので、どんどん内定します。
「慌てず、威張らず、腐らず」
「理解してから理解される」
そういう人です。
地方にご家族を置いて単身赴任されるつもりです。
それも1年や2年ではなく、5年・10年単位で考えられています。
皆さん、奥さんやお子さんを置いて、そんなに長期間単身赴任できますか?
Aさん:「腰掛け的に働くのは嫌だし相手の会社に失礼でしょう?」
まさにそう思いますが、ちゃんと実行できる方はなかなかいません。
そうこうしている内に、Aさんは東京でマンションを探し始めました。
Aさん:「実はマンションを探してるんですよ。」
私:「はい、どの辺で?」
Aさん:「●●区の●●町に良い物件がありまして、どうしようかと考えてます。」
私:「気に入ったら借りればいいじゃないですか?」
Aさん:「いいえ、買うんですよ。」
私:「はー!!」
Aさん:「中途半端は嫌なので、腰を落ち着けて働くためにも買おうと思うんです。」
私:「えー!! いきなり買いますか?」
Aさん:「はい。
本当は転職先を決めてから住む所を決めるのが筋だと思いますが、
不動産屋に聞いたら、今はどんどん売れてて物件不足らしいです。
だから、私が気になる物件も既に予約が入ってるらしいです。」
私:「アベノミクスの影響で早くもミニバブルですか?」
Aさん:「いやー、なんだかわかりませんが、とにかく買い注文が多くて物件不足らしいです。」
私:「じゃあ値段が上がるかもしれませんね?」
Aさん:「私はそんな事には全然興味ありません。
ただ、腰を落ち着けて働きたいだけです。」
私:「そうですか?
そこまで腹をくくっているとは大したものですね。」
Aさん:「まー、とにかく明日物件を見に行ってきます。」
翌日の夕方、Aさんに電話しました。
私:「Aさん、どうしました?」
Aさん:「はい、買いました。
まだ不動産屋です。」
私:「えー!!
本当に買ったんですか?」
Aさん:「はい、買いました。
いやー、自分でもこんな展開になるとは思いませんでした。
順番が逆ですよね?」
私:「そうですよ。
転職先を決めてから、住む場所を決めるのが普通でしょう?」
Aさん:「はい。
しかし、今回は自分の退路を断つためにも、あえて買ったんです。」
凄い人ですね。
そこまで腹をくくってる人には何もアドバイスすることはありません。
Aさん、どうか体に気をつけて、東京でもう一花咲かせてください。
酒もタバコもやめて、毎朝10キロ走っているそうです。
「いまから ここから」 みつを
合掌。