「採用活動の決め手は?」
新規のクライアント訪問ほど楽しい営業はない。
知らない会社の事を無料で教えてもらえるからだ。
アプローチ⇒コミュニケーション⇒ヒアリング⇒プレゼンテーション⇒クロージング
という一連の営業活動があるが、私が一番好きなのはヒアリングだ。
「今回はなぜ人材を採用されたいのですか?」
だいたいこの言葉からヒアリングが始まる。
「採用の背景を教えてください」
というちょっと格好つけた言い方もあるが、営業ではできるだけ平易な言葉を選んだ方がいい。
偉そうに思われない方が得だ。
まさか、
「今回はどんな人材を採用したいのですか?」
などと、いきなり採用要件(スペック)のヒアリングから始めている人はいないだろう?
初めからこんな質問をすると、営業ではなく完全に御用聞きになってしまう。
余程のビギナーしか、こんな質問はしていないと信じたい。
ところで、何と言っても楽しいのは社長の話を伺う事だ。
特にオーナー企業であれば、 「会社=社長の人格・歴史」 だ。
「社長、なぜこの会社を作ったんですか?」
から始まり、社長の生い立ちや人生観、成功・失敗体験などを伺うと実に楽しい。
その結果、社長を好きになる。
時々嫌なヤツもいるが、だいたい魅力的な人が多いので好きになる。
この社長がいてこそ、その製品やサービスが生まれた。
社長を好きになれば、だいたい成約できる。
大企業の場合、最初から社長には会えない事が多いが、
採用責任者が魅力的な人であれば、これもだいたい成約できる。
昔、リクルートエージェント時代にアンケートをとった。
多数の入社された方々に対して、
「貴方が現在の会社を選んだ理由は何ですか?」
という選択式(重複回答可)アンケートだったと思う。
1位は何だったと思いますか?
なんと 「採用責任者(担当者)の印象」 という項目が1位だった。
「やっぱり採用責任者(担当者)って重要なんだ」
と思い知らされた。
もちろん、中小企業では社長自身が採用担当者である場合も多い。
とにかく、面接時の印象は大切だ。
実際、良い採用をしているクライアントの社長さんは面接が上手だ。
最初は雰囲気を明るくして緊張しているキャンディデートをリラックスさせてから
自然と本音を聞き出していく。
面接が終わると、キャンディデートは既に入社したいモードになっている。
その結果、内定辞退率が極めて低い。
新たな出逢いがある新規の営業はおもしろい。
「その時の出逢いが人生を根底から変えることがある よき出逢いを」 みつを
合掌。