「暇です。暇です。それがどうした?」
よく後輩が電話してきます。
後輩:「いやー、最近スカウトメールの返信率が下がって暇ですわ。
どうしたらいいんですかね?」
私:「そんなのみんな同じじゃん?」
後輩:「いやー、このままじゃ来年が見えませんよ。」
この後輩は、本当に困って電話してきているわけじゃないのです。
ちゃんと食えるだけ稼いでいます。
困ったふりをして情報収集しているだけなんです。
後輩:「武谷(たけや)さんはブランドができてるからいけど、私は駆け出しですからね。」
私:「ブランドなんかないよ。俺も常にその日暮らしだ。」
後輩:「本当ですか?
でもその余裕はどこから来るんですか?」
私:「余裕じゃない。ただの慣れだ。
成約できてもできなくても、それは全てが縁であり自分の責任。
黒字でも赤字でも自分の責任。
他の誰のせいでもない。
その結果が俺たちの人間としての値打ちだよ。」
後輩:「そんな勝手に一人で悟られても困るな。」
私:「この仕事はクライアントがあって、キャンディデートがいて
はじめて成り立つよな?
ただそれだけじゃないか?」
後輩:「だから?」
私:「その両者に出逢う努力さえすればいい。」
後輩:「それはそれなりにやってますよ。」
私:「だったら何も焦る必要ない。
そのままやり続ければ、必ず結果は出る。」
後輩:「そんな仙人みたいな事を言われても、もっとまともな答はないんですか?」
こいつは焦っていないのに、私から情報収集だけしているのです。
昔から私はあまり情報収集しない主義です。
「本質は変わらないから、ちょろちょろ動く必要はない」 と思っています。
時代遅れになる可能性が高いですが、性分は変えられません。
歳月や季節以外、移ろうものには関心がないのです。
「しあわせはいつも自分のこころがきめる」 みつを
合掌。