「大手人材紹介会社に転職をせかされて困っている人」
大手人材紹介会社から求人を紹介され、内定された方から再度連絡があった。
今の会社の上司とは辞める方向で話しているが、正式な退職日が決まらない。
そこで、担当キャリアアドバイザーがしびれを切らして連日電話をしてくる。
「内定先の会社に失礼じゃないか!! 早く退職日を決めてください。」
と叱られるらしい。
キャンディデートはノイローゼになるぐらい、その執拗な電話に悩まされている。
担当キャリアアドバイザーの本音は、
「俺の業績が上がらないじゃないか!! とっとと退職しろ!!」
ではないのか?
キャンディデートは初めての転職なのだから、どのような手順を踏めば今の会社を
退職できるのかを具体的に丁寧に直接会って説明してあげてほしい。
キャンディデートはエンジニアで客先常駐している。
従って、自社の上司も客先の上司も複数いるし、本社は遠方にあり人事にも相談できない。
プロジェクトの進行状況もからむので、そう簡単に辞められないのだ。
このような場合、ずるずると話が長引いて退職日が決まらず、
最終的に内定辞退に至るというパターンは、
多くの人材紹介コンサルタント(キャリアコンサルタント)が経験することだ。
「とにかく自分から動いて早く辞めろ」 では、とても退職できるとは思えない。
キャンディデートの気持ちが一番大切なので、まずはそれを再確認しないと。
1 絶対に転職したい。
2 退職が多少長引いても円満退職したい。
3 転職したいが、担当キャリアアドバイザーが苦手。
それによって自ずと対応が違ってくるだろう。
上記3は思っても言わない人が多いだろうけど。
1 絶対に転職したい。
⇒淡々と退職の手続きを進めていただく。その手順を丁寧に教えてサポートする。
強行突破が必要なら、早く辞表(退職願)を提出する。
上司が受け取らない場合は、本社の人事部長に送る。
2 退職が多少長引いても円満退職したい。
⇒内定企業にどれぐらい待っていただけるかを聞く。
それに応じて今の仕事の区切りをどの辺でつけるか?
上司とどのように話をするかを決める。
3 転職したいが、担当キャリアアドバイザーが苦手。
⇒大手人材紹介会社のカスタマーセンターに電話をして事情を話し、
担当キャリアアドバイザーを替えてもらう。
私は以前から、まずは上記3をお勧めしている。
これをやれば、大手人材紹介会社はすぐに担当キャリアアドバイザーを替えてくれる。
キャンディデートのクレームを大きなリスクとして恐れているからだ。
今回のケースは、ご本人が既に内定しているという強みもある。
担当キャリアアドバイザーを替えてもらえば、執拗な電話に悩まされることもなくなる。
しかし、最後はキャンディデートが自分の意思で決めるべきことだ。
キャンディデートに対しても、そこは厳しくアドバイスさせていただいた。
自分の人生なんだから自分の意思が大事なんだよ。
「一番わかっているようで一番わからぬこの自分」 みつを
合掌。