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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「若くして人材紹介業を離れる人」

「若くして人材紹介業を離れる人」

 

 

 

人材紹介会社に入社するのは簡単ではない。

 

 

 

コミュニケーション能力、柔軟性、情報感度、フットワークなど、

 

 

 

様々な要件を求められるので、むしろ入社するのは難しい業界だ。

 

 

 

中小ベンチャー企業が大半なのに、採用基準だけは一人前に高い。

 

 

 

その難関を突破し折角内定・入社したのに、若くして転職する人が少なくない。

 

 

 

この事態をどのようにとらえるか?

 

 

 

私が知る限り、この問題を経営責任だと受け止めている会社は少ない。

 

 

 

・あいつは元々の適性が違った。

 

・あいつはストレスに弱かった。

 

・あいつは頭でっかちでフットワークが悪かった。

 

 

 

ふざけるな!!

 

だったら、新卒採用なんかするんじゃない!!

 

人の人生を何だと思ってるんだ!!

 

口説いて入社させたのだから最後まで骨を拾え!!

 

 

 

このような経営者の人間性の劣化が日本の病巣だ。

 

全て短期志向なのだ。

 

どうすれば簡単にもうかるか?ばかり考えている。

 

選挙だけ考えている政治家と大差ない。

 

 

 

・適性があると思ったから採用したんだろう?

 

・初めて社会人になり、いきなり目標を持たされたら、誰でもストレスになる。

 

・新卒だから最初は頭でっかちでも仕方ない。

 

 

 

それでも新卒採用に踏み切るには理由がある。

 

 

 

1 純粋培養で基礎からきちんと育成できる。

 

2 新卒プロパーを中心に組織ロイヤリティーを高められる。

 

3 やれと言った事を愚直に真面目にやる。

 

4 中途社員にとっても良い刺激になる。

 

5 無条件でかわいい。

 

6 高学歴でポテンシャル高い社員を採用しやすい。

 

7 中途社員より定着率が良いはず?

 

 

 

様々なメリットを期待するから、翌年4月にしか入って来ない新卒をわざわざ採用する。

 

 

 

一方で、「経営者だけの責任じゃない」 と思うところもある。

 

 

 

簡単に言うと、継続力や忍耐力のない若者が増えている気がする。

 

 

 

転職情報が氾濫し、もっと美味しそうな会社が見つかると、すぐに転職する。

 

 

 

数年前、ある人材紹介会社の内定者が相談に来て、

 

 

 

「私が入社前に準備しておくべき事を教えてください!!」

 

 

 

と言うので、それなりの話をした。

 

 

 

翌年に元気に働く彼と会って飲んで嬉しかった。

 

 

 

それなのに、その翌年には別の業界に転職した。

 

 

 

「一体何なんだ?」 と憤慨した。

 

 

 

この業界の歴史の中で私も片棒を担いできたので、自責の念がある。

 

 

 

・入社すると、すぐに目標がある。

 

・1件1件の成約のストーリーはあまり語られず、結果業績だけで毎月・毎Q・毎年、

 

幾ら売れたか?何件成約したか?そればかりクローズアップされる。

 

・更には、入社した人材がその後どのように働いてるか?わからない。

 

・それに対して、経営者がどのように考えているか?わからない。

 

 

 

学生時代に思い描いていた世界とあまりに異なる。

 

 

 

それで給料をもらっているのだから当然だ。

 

 

 

センチメンタルな話を逃げの理由にするな!!

 

 

 

学生諸君、はじめからきれいな仕事なんかできないんだよ!!

 

 

 

22歳や23歳で、50歳の私と同じ仕事ができるわけがない。

 

 

 

私もまだまだ。

 

 

 

これから先、どんどん老いぼれても、この仕事はワインのように熟成していく。

 

 

 

私が内定者だった時、リクルートの事業部別紹介パンフレットを読んだ。

 

 

 

当時のキャリアコンサルタントの大先輩が50~60歳だった。

 

 

 

今、自分がその年齢に近くなり、やっと間口に立った気持ちだ。

 

 

 

ただの短期志向の経営者や学生は、この業界から出ていけ。

 

 

 

「いちずに一本道 いちずに一ツ事」    みつを

 

 

 

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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