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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「パワハラ上司の何が悪い?」

「パワハラ上司の何が悪い?」

 

 

 

未だにメンバーを怒鳴りちらす上司がいる。

 

 

 

「バカヤロー!! お前なんか辞めちまえ!!」

 

 

 

というように、みんなの前で叱る。

 

 

 

蹴飛ばしたりする私よりはましだ。

 

 

 

昔はこんな上司はたくさんいた。

 

 

 

問題は、この上司とメンバーとの間に信頼関係があるか、ないか? である。

 

 

 

信頼関係があればパワハラにはならないし、なければパワハラと言われても仕方ない。

 

 

 

我々の時代は、もっともっと深く人格を傷つけられた。

 

 

 

(ほぼ全員の前で)

 

 

 

取締役営業部長:「お前は本当に人間か?

 

            友達はいるのか?

 

            一体どんな育ち方をしたんだ?

 

            お前は必ず誰にも看取られず、たった一人で死ぬだろう。

 

            必ず寂しい人生を送るだろう。」

 

 

 

「こいつは辞めさせよう。マイナス効果が大きすぎる。」 と本気で思っていただろう。

 

 

 

まさか、この取締役が後の仲人となり、人生の中でも稀有な恩人になるとは思わなかった。

 

 

 

私は新卒時代、全く売れない、それなのに地下鉄やコンニビで殴り合いの喧嘩、

 

クライアントからのクレームは絶えない、上司とはいつも喧嘩、先輩にも暴言連発、

 

更には一人前に社内恋愛だけはしていたので、これは辞めさせられて当然だ。

 

 

 

そんな辞めてほしい社員を何時間も叱って、自腹で飲みに連れて行って、

 

最後は多少のフォローもして深夜まで面倒を見る。

 

昔の上司はそこまでやっていた。

 

 

 

私は叱られて当然だが、優秀な先輩や鬼マネージャー、天才営業マネージャーまでも

 

全員がこの恐ろしい人格否定、強烈なフィードバックの洗礼を浴びた。

 

 

 

取締役なりの評価も含めて、ターゲット社員の周囲のすべての人から、

 

その人の良い点、悪い点を事前にヒアリングしているので全く逃げ場がない。

 

 

 

私は逃げ場がなくなると、素直に認めず必ず喧嘩になる。

 

 

 

:「そう言うあんたはそんなに立派な人ですか!!

 

   昼間は週刊誌を読んだり、寝たりしているだけじゃないですか!!

 

   何が偉そうに取締役だ!!」

 

 

 

取締役:「そうだよ。俺もろくな人間じゃないよ。

 

      ただ、俺の良い所も悪い所も、みんなが知っている。

 

      その上で俺を受け入れてくれている。

 

      その点、お前は素直じゃないし、今は悪い所しか出していない。

 

      そんな状況のまま辞めていいのか?

 

      今、お前が辞めても誰も惜しまない。

 

      むしろ大歓迎だ。

 

      ただ、お前自身は誰にも惜しまれずに辞めていいのか?

 

      辞める時ぐらいは、人に惜しまれて辞めたくないのか?

 

      お前は俺なんかより、よっぽど優秀な人間だ。

 

      一度は本気で仕事してみろ!!」

 

 

 

「お前自身は誰にも惜しまれずに辞めていいのか?

 

辞める時ぐらいは、人に惜しまれて辞めたくないのか?」

 

 

 

この言葉は心にしみた。

 

こんなダメ社員にそこまで言ってくれるのか。

 

 

 

最近は親でもここまで厳しい事は言わないが、それを越えて本当に思っている事を

 

ストレートに言う。

 

 

 

そこまで言って言われて喧嘩しないと、本当に濃いカルチャーはできないし

 

一体感もできない。

 

みんなの気持ちが一つにならないと、会社も伸びない。

 

 

 

「マネジメント」というものが、何やら論理やスキルの塊のように取り上げられがちだが

 

それ以前に大切なものがある。

 

 

 

「人への興味・関心」、「人間愛」 だ。 

 

「自己愛」 でもあると思う。

 

 

 

おかげさまで、怠惰な高校・大学生活で腐った精神をたたきのめしてもらった。

 

 

 

たたきのめされたかったから、あえてリクルートを選んだとも言える。

 

あそこでたたかれてなかったら、今でも硬い殻をかぶったままだったかもしれない。

 

 

 

人間は一度丸裸にされると怖いものがなくなる。

 

自分の小さなプライドなんて屁のツッパリにもならない。

 

 

 

メンバーを怒鳴る上司は、なぜ怒鳴るのか?

 

そこに上司のルーツがあるからだ。

 

自分自身が怒鳴られて良いことがあったのかもしれない。

 

メンバーは聞けばいい。

 

「貴方はなぜ怒鳴るんですか?」 と。

 

全く関わらない上司より怒鳴るだけましだ。

 

 

 

「つまづいたっていいじゃないか 人間だもの」    みつを

 

 

 

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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