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社長ブログ 人材コンサルタント25年史

「定着率を上げるのは難しいけれど」

「定着率を上げるのは難しいけれど」

 

 

 

私は在籍していた頃のリクルートエイブリック(現:リクルートエージェント)は定着率の良い

 

アットホームな会社だった。

 

なかなかお目にかかれない良い会社だったと思う。

 

 

 

昔は一人辞めるとなると大騒ぎだった。

 

 

 

みんなが、 「どうしたの? 何があったの? 辞めるなよ。」 と言いに行ったものだ。

 

 

 

残念だが最近はそうでもないらしい。

 

 

 

大きくなって社員同士のつながりが希薄になると定着率は下がる。

 

 

 

しかし、小さな人材紹介会社でもリクルートエージェントより定着率が低いところは多い。

 

 

 

小さいのにチームワークや職場の雰囲気が悪く定着率も低いのではお勧めしにくい。

 

 

 

そのような人材紹介会社にはできるだけ人材を紹介しないようにしている。

 

 

 

しかし、そのような会社にしか内定しそうもない場合は仕方なく紹介している。

 

 

 

私が知りうる範囲の情報は良い事も悪い事も事前に提供するようにしているが、

 

 

 

100%知り尽くしているわけではないので、入社した人から情報収集する。

 

 

 

そもそも、なぜ業界全体の定着率が高くないのか?

 

 

 

下記のような理由が考えられる。

 

 

 

1 業界内の競争が激しくなり、昔のように簡単に業績が上げられなくなった。

 

 その結果、成功体験を積むことが難しく挫折して辞めてしまう。

 

 

 

2 「採用すれども教育せず」

 

 一人一人ちゃんと時間やマンパワーをかけて育成しない会社がある。

 

 

 

3 「研修すれども社風が・・・・・」

 

 ちゃんと研修はやるが、現場に余裕がない。会社の悪口を流布する社員がいる。

 

 

 

4 人と深く付き合わない習慣がある。

 

 叱ったり、誉めたり、飲みに行ったり、そもそも人と深く付き合う習慣が薄れた。

 

 

 

5 辞めても次の転職先がある。

 

 特に若い人は選択肢が多いので、ぎりぎりまで頑張らずに辞める人もいる。

 

 

 

6 最初から独立するつもりで入社する。

 

 このようなしたたか者も増えているが、一概に悪いことではないと思う。

 

 

 

7 給料がしょぼい。

 

 会社はそこそこもうかっているのに、社員の給料がしょぼい。

 

 

 

昔の上司が言った。

 

 

 

「あの時、あいつ苦しかったんだろうな。

 

あの時、俺があいつを誘って話を聞いてやったら。

 

一緒に飲んで一緒に泣いてやったら。

 

人が人にできることは、そういうことだけなんだよな。」

 

 

 

人が定着しないと職業信条、歴史沿革社風、スキル・モラル教育などの伝承ができない。

 

 

 

その結果、拝金主義がはびこり、ずっと薄っぺらい業界のままになる。

 

 

 

「お金を稼ぐ」 という事と 「企業や人材に大きな影響を与える」 という事とのバランスを

 

常に考え自問自答し続けるのがこの仕事だ。

 

 

 

皆さんも仕事の中で判断に悩むこともあると思う。

 

この苦悩は消えないし、絶対の正解もない。

 

 

 

でも、そこから逃げない事、その苦悩に向き合うしかない。

 

 

 

「これで本当に良かったのか? 

 

俺は正直に仕事をしたか?

 

子供に話しても恥ずかしくないか?」

 

 

 

いつか仕事を辞める時に誇れないまでも、わずかな自己満足があるかな?

 

 

 

うそをつかなったという最低限の自己満足だけど。

 

 

 

「ひとつの事でもなかなか思うようにはならぬものです

 

だからわたしはひとつの事を一生けんめいやっているのです」    みつを

 

 

合掌。

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プロフィール


武谷 広人
人材ビジネス経験の蓄積と、自らのトップマネジメント経験を強みとする。経営幹部から専門職まで約500件の案件を成功に導く。

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