「2020年に上海・北京の平均賃金が東京を超える」
最近の日経ビジネスをお読みになった方々はご存じだと思います。
上海は東京を超えるどころか、最高のニューヨークと同水準になります。
北京がニューヨークと東京の間ぐらい。
東京は天津にも抜かれるそうです。
*ニューヨークや東京の賃金は2009年の実績です。
広い中国ですから当然、都市や地域によって大きな差がありますが、
ほとんどの都市で現在のソウルの実績を超えるそうです。
中国が金持ち国家になれば、「世界の工場」 としては賃金が高すぎて成り立ちません。
現在、中国にある工場はカンボジアやバングラデシュなど最貧国と言われるような
低賃金の国にどんどん移転します。
既にその移転は部分的に始まっています。
中国は金持ちになって、消費大国になるそうです。
従って、「中国で作る」 ではなく、「中国で売る」 に変わるわけですね。
更に、2030年にはアジアの人口が50億人を超えるそうです。
それから日本にとってはちょっとショッキングかもしれませんが、
2010年と比較して2030年のGDPが何倍になるかという予測も国別に出ています。
1 モンゴル 46.4倍 朝青龍と仲良くすればよかったのに。
2 インドネシア 12.4倍
3 ラオス 8.8倍
4 ブータン 8.1倍
5 カンボジア 7.9倍
6 ベトナム 7.8倍
7 マレーシア 7.5倍
8 インド 6.4倍
9 スリランカ 6.1倍
10 ミャンマー 5.9倍
11 アフガニスタン 5.6倍
12 バングラデシュ 5.2倍
13 中国 5.1倍
14 東ティモール 4.7倍
15 フィリピン 4.5倍
15 パキスタン 4.5倍
17 ネパール 4.2倍
18 タイ 3.8倍
19 韓国 3.0倍
19 台湾 3.0倍
21 シンガポール 2.9倍
22 モルディブ 2.5倍
23 日本 1.5倍
現在のGDPの大きさが全く異なるので、単に倍数では比較できないですが、
それにしても、中国は現在の5.1倍になって日本のGDPの3.6倍に、
インドは6.4倍になって日本の1.2倍になるそうです。
ちなみに、アメリカは現在の2.0倍になるそうです。
ただ、日本だけが高齢化するのではなく、中国なども高齢化が進むのです。
そこで、発展度と高齢化率で各国を5分類すると、下記のようになります。
A:リッチな高齢国・地域 ⇒ シンガポール、香港 やはり頭の良い国は違いますね。
B:負担が重い小金持ち国 ⇒ 日本、韓国、台湾
C:豊かになる前に老い始めた国 ⇒ 中国、タイ、スリランカ
D:未来の成長国 ⇒ マネーシア、インドネシア
E:成長前夜の新興国 ⇒ ベトナム、インド、ミャンマー、フィリピン、ラオス、バングラデシュ、
パキスタン
中国はGDPでアメリカを超えますが、高齢化のピッチが速く巨大な人口が足かせとなって
全国平均としては中途半端な豊かさにとどまりそうだとの事です。
やっぱり、国民の若さは大切なんですね。
中国は沿岸部と内陸部との差が拡大し、「先進国」「中進国」「新興国」が共存するそうです。
2030年なんてすぐですよ。わずか18年後ですよ。
今、30歳の人は48歳になりますが、この間は本当にあっという間です。
自分の年齢分の1年がその人の1年の感覚的長さらしいです。
*リクルートの大先輩、JACの服部CFOに教えていただきました。
私の場合は、1年/50歳。 だから、25歳の人の1年が6か月に感じるわけです。
5歳の子供は、1年/5歳。 だから、1年を私の10倍の長さに感じます。
とにかく多くの人が想像している以上に、今後の10年・20年で激変が起こります。
私が30歳であれば、今すぐに上記のDかEの国に行きます。
既に現地で大活躍している日本人がいます。
今後は日本人としての誇りを持ちつつも、アジア人・世界人として生きる感覚を
持たないと生き抜けない世界になるでしょうね。
日本は香港やシンガポール、そして衰退から復活した先進国から学びながら
規制緩和を進め開かれた国にするべきだと思います。
小さな政府で規制や既得権を排除し、意思決定のスピードを速めましょう。
「夢はでっかく 根はふかく」 みつを
合掌。